早乙女宏美
さおとめ ひろみ、19xx年(昭和xx年)6月20日[1]-
概要
女優。文筆家。賀山茂、長田英吉、濡木痴夢男、志摩紫光などの昭和SMの形成に重要な役割を果たした緊縛師とのコラボレーションが多く、著作家としても活発に作品発表をしている。また切腹に関する作品も多く発表している。
別名
Hiromi Saotome、早乙女ひろみ、内山恵子
略歴
1980年(昭和55年)、賀山茂のSMサロンSAMMに参加[2][注 1]。
1983年(昭和58年)、『親切ぶり強漢』(榛葉大吉監督、東活)に出演[注 2]。
1983年(昭和58年)、ビニ本のモデル[注 3]。
1984年(昭和59年)、『縄姉妹 奇妙な果実』(中原俊監督、にっかつ)に出演[注 4]。
1984年(昭和59年)、伊集院剛の『THE SM』(ミリオンフィルム)に出演。
1984年(昭和59年)、この頃玉井敬友の『SM劇団シアタースキャンダル』がマスコミに登場。北原ちあき、石川亜美、田代葉子、桃の木舞=末永直海、早乙女宏美、南ももこなどが舞台に。
1984年(昭和59年)夏頃、六本木シアタースキャンダルで9日間の『緊縛師大会』が開催された模様。最終日は美濃村晃が出演し、その指示に従い玉井敬友と浦戸宏が早乙女宏美と島田一枝を緊縛。美濃村晃夫人も同伴[3]。
1985年(昭和60年)、伊集院剛の『ザ・折檻』(雄プロ)に出演。
1985年(昭和60年)、「桐の会」を知り、切腹に興味[注 3]。
1986年(昭和61年)、『地獄のローパー 緊縛・SM・18才』[注 5](片岡修二監督、国映)に出演。
1986年(昭和61年)、長田英吉とショーを開始[注 3]。
1986年(昭和61年)、撮影会を中心としたSMの会『ローパーズハウス』を組織[1]。
1986年(昭和61年)12月、新宿モダンアートでの長田英吉と早乙女宏美のショーがフォーカスにとりあげられる[4]。
1988年(昭和63年)4月1日-10日、若松劇場にて早乙女宏美 VS 長田ゼミナール[5]
1988年(昭和63年)、原宿歩道橋にて逆さ吊りパフォーマンス。山海塾の滑川五郎のもとで稽古[注 3]。
1989年(平成元年)、自縛ショー開始。自主公演やパフォーマンス開始[注 3]。
1990年(平成2年)5月、S&Mスナイパーに『早乙女宏美のわくわくMランド』連載開始。
1991年(平成2年)1月13日、クリエイティブスペースOMにて「早乙女宏美のセクシュアルライブ【美獣の唇】」。
1993年(平成5年)1月、S&Mスナイパーに早乙女宏美『達人対談』連載開始。1994年(平成6年)12月号まで。
1995年(平成7年)7月25日、『SM落語』。ゲスト:山本竜二、佐川一政。
1996年(平成8年)5月、S&Mスナイパーに早乙女宏美『社長の時代』連載開始。
1998年(平成10年)7月27日、長田英吉とロフトプラスワンに出演。
1999年(平成11年)4月、船橋若松劇場のSM大会に出演。
2000年(平成12年)1月、S&Mスナイパーに早乙女宏美『早乙女宏美の昭和散歩道 さよならストリップ劇場』連載開始。2002年(平成14年)10月号まで続く。
2000年(平成12年)2月、S&Mスナイパーに『早乙女宏美のSMジェネレーション』連載開始。2000年(平成12年)12月号まで続く。
2000年(平成12年)2月11日〜20日、若松劇場にて早乙女宏美スペシャルプロデュース公演「ザ・SMアワー2000」。出演:卯月妙子&KEN、さくら圭、オサダ・ゼミナール(長田英吉&小澤一美、MAYAが(交代で)[6]。
2001年(平成13年)1月、S&Mスナイパーに『早乙女宏美の昭和散歩道』連載開始。
2003年(平成15年)11月、ショーアップ大宮で開催された『ザ・SMワールド』に出演。
2003年(平成15年)、演劇集団シアターアンネフォールのボードメンバーとなる[注 3]。
2004年(平成16年)、東映映画「花と蛇」(監督・石井隆)のSMアドバイザー[注 3]。
2004年(平成16年)1月16日、ロフトプラスワンにて千秋&剛presents 映画「花と蛇」公開記念SM緊縛イベント「縄師・有末剛の伝統緊縛の世界」【出演】有末剛、狩野千秋、早乙女宏美
2004年(平成16年)9月11-20日、若松劇場にて『入江まこプロデュースSMイベント Part 2 ラブピアス』。出演:志摩紫光、乱田舞、ミラ狂美、早乙女宏美、結城あみ、入江まこ。
2005年(平成17年)、Sadistic Circus出演開始[注 3]。
2006年(平成18年)5月27日、ヴァニラ画廊での室井亜砂二と女犬作家展『女犬幻想』にてイベント。
2007年(平成19年)、スポーツアロマテラピーを学び、アロマテラピストとして活動開始[注 3]。
2009年(平成21年)11月、銀座「ブラックハート」[注 6]のママ。同店で緊縛教室も開催[注 7]。
2010年(平成22年)6月、観音スタジオでの田中欣一主催「Kin's Bar」に出演。
2011年(平成23年)1月9日、風俗資料館にて第1回『切腹懇親会』。
2011年(平成23年)1月29日ー30日、「冬縛-World Bondage event」に参加。
2011年(平成23年)10月2日、麻布WAREHOUSE702にて「サディスティックサーカス2011」。出演:山田広野、くるくるシルク、フープラバーズ、月蝕歌劇団、浅草駒太夫、森繁哉+生命舞踏研究館、早乙女宏美、ゴキブリコンビナート、龍崎飛鳥 with Solo、花電車・乱、真珠子
2011年(平成23年)12月18日、風俗資料館にて第2回『切腹懇親会』。
2012年(平成24年)2月26日、『BAR BARA十六周年 他にない味わい』出演:早乙女宏美、飛室イヴ、風宮琴、上条早樹、シモーヌ深雪、鳥肌実
2012年(平成24年)9月9日、風俗資料館にて『早乙女宏美の切腹幻想展』
2012年(平成24年)12月23日、シアターPOOでの『SMファン感謝祭・第一幕』【出演】麗華、早乙女宏美、凰麗、一華&紫苑、蓬莱かすみ、海月くらげ、松本格子戸
2013年(平成25年)1月27日、風俗資料館にて第3回『切腹懇親会』。
2013年(平成25年)9月28日、早乙女宏美がブラックハートのママを退き、一部の企画のみの参加に。ママはなしの営業形態に。
2013年(平成25年)10月27日、赤坂歌楽歌良屋での『団鬼六師を偲ぶ集い~鴇色の蹴出し~』。主催:クリエイティブスタジオ煉瓦。出演:早乙女宏美、蕾火、杉浦則夫、鏡堂みやび、黒岩安紀子、奈加あきら、三宅貴代美。
2014年(平成26年)1月19日、ブラックハートにて『早乙女宏美「自縛」ワークショップ』
2014年(平成26年)3月16日、風俗資料館にて第4回『切腹懇親会』。
2014年(平成26年)春、札幌に移住。
2014年(平成26年)4月20日、黒湯天然温泉ヌーランドさがみ湯での「サディスティックサーカス・春の演芸会」参加。
2014年(平成26年)5月22日〜6月9日、百日紅にて『SOTARO個展〜早乙女宏美切腹写真〜「春に死す」』
2014年(平成26年)10月25日、CONTE-sapporoにて『切腹×舞踏×ポルノ もうひとりのわたしが見上げる空 田仲ハル×早乙女宏美』
2015年(平成27年)3月15日、ブラックハートにて『聖ヴァニラ学園3月講座: 早乙女宏美「自縛」ワークショップ vol,2』
2019年(令和元年)9月7日、新宿FACEでのサディスティックサーカス復活公演に出演。
2022年(令和4年)10月8日、札幌 CLUB ANiMAでの『SAPPORO Fetish FESTIVAL』。出演:早乙女宏美、美夜月エマ、葉月絵里佳、虹邑みなみ&キキョウ、命羅、LUNA、京はるな、Milah Swallowtail、紅月鴉海。
エピソード
- 2005年頃、若松劇場SM大会の主催をしていた[7]。
- 若松・大宮・郡山・西川口の各ストリップ劇場を運営していた林企画に所属していたことがあった[7]。
- 長田英吉の遺品である『4連式桜の木製滑車』を持っていた[8]。
- 滑川五郎(山海塾)から舞踏のレッスンを受ける。
作品
映画
代表的なもの
- 『THE SM』(ミリオンフィルム, 1984)(監督:伊集院剛、出演:早乙女宏美 中村京子 石川亜美 伊藤麻耶 森美貴)
- 『ザ・折檻』(雄プロ, 1985) (配給:にっかつ、監督:伊集院剛、撮影;佐々木一、出演:末次富士子 志摩紫光 クララ 島津アンナ 早乙女宏美 ジミー小林 結城美穂)
- 『地獄のローパー 緊縛・SM・18才 』(片岡修二監督、国映、1986)
- 『団鬼六 女教師・肉の復讐[注 8]』(ジャパンホームビデオ, 1995) (製作:フラッシュワン、企画:山邊信雄 スワンシステムプロダクツ、プロデューサー:大谷弘、原作:団鬼六、脚本:石倉保志 団鬼六、緊縛指導: 長池士、監督:田嶋夏樹、出演:野本美穂 城山凛 賀川黒之助 百々地葉子 谷本賀枝 花井紫 牧山ちはる 星野ありな 早乙女宏美 谷幹一 谷川みゆき)
- 『縛師』(ジェネオン エンタテインメント, 2007) (廣木隆一監督。他に、有末剛, 雪村春樹, 早乙女宏美, 杉浦則夫, 卯月妙子が出演)。
ビデオ・DVD
- 『汚辱の肉縄』(アートビデオ, 1983)(出演:内山恵子)
- 『早乙女宏美 悲壮美』(2013.5)(製作協力:風俗資料館、製作・撮影・監督:Pedro Diniz Reis、出演:早乙女宏美 、協力:Alice Liddell)
- 『情怨 早乙女宏美』(2014.4.28)(製作協力:風俗資料館、製作・構成:ナイトメア、出演:早乙女宏美 )
書籍
- 早乙女宏美『性の仕事師たち』(河出書房新社, 1998)
- 早乙女宏美『ヒロミのこれがSMだ』(河出書房新社, 2000)
- 北原童夢 早乙女宏美『「奇譚クラブ」の人々』(河出書房新社, 2003)
- 早乙女宏美『 ロマンポルノ女優』(河出書房新社, 2006)
- 早乙女宏美「切腹之書 第一号」(2008)
- 早乙女宏美「切腹之書 第二号」(2009)
- 早乙女宏美「切腹之書 第三号」(2010)
- 早乙女宏美「切腹之書 第四号」(2011)
- 早乙女宏美「切腹之書 第五号」(2012)
- 早乙女宏美「切腹之書 第六号」(2013)
- 早乙女宏美「切腹之書 第七号」(2014)
雑誌
- 早乙女宏美『マゾヒスティック ウォッチング』S&Mスナイパー1988年(昭和63年)10月号〜1990年(平成2年)4月号
- 伊井佐佑『早乙女宏美の緊縛と女腹切り』in 緊美研通信1989年(平成元年)6月創刊号
- 『緊縛されるココロ』SMネット2009年頃から連載
- 早乙女宏美『アブノーマルな表現者たち 第四回 音縄』マニア倶楽部2011年(平成23年)7月号
写真集
参考資料
注釈
- ↑ 既にSAMMでショーをおこなっていた森美貴の紹介による(森美貴、私信 to U)
- ↑ 日本映画データベースによると最初の出演作品。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 3.8 自身のブログのプロフィールより。
- ↑ 自身のブログにはこの作品がデビュー作とある。
- ↑ この作品は、「S&M hunter」として米国でも販売され、カルト的な名作となっている。上45mもの高さでクレーン車に吊られるシーンを見せたが、これは早乙女が自ら持ち込んだ企画。田中欣一がスチール写真(私信 to U)
- ↑ 2010年の年頭から2011年頃まで毎月第3土曜日に志摩紫光が1日店長として参加していた。
- ↑ マスター・キクチが講師のようである。
- ↑ Vシネマとして製作されたが、後に『新任教師 野本美穂 恥肉の裏授業』(フラッシュ・ワン, (2003)としてキネコ映画化された。