「明智伝鬼」の版間の差分

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1996年(平成8年)、[[神浦匠]]と縛友会を設立。総代となる。古典縄の発掘を本格手に開始。
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1996年(平成8年)11月27日〜12月3日、[[道頓堀劇場]]が[[シアターD]]と名前を変えて、「SMテクノ・オブセッション『ジェームス・ボンデージは二度死ぬ』」。企画:[[高須基仁]]、[[矢野浩祐]]、原作:[[森園みるく]]、演出:[[観音崎呉夫]]、出演:[[明智伝鬼]]


1997年(平成9年)6月、[[中野クィーン]]での[[スタジオファントム]]のショーを終える。
1997年(平成9年)6月、[[中野クィーン]]での[[スタジオファントム]]のショーを終える。

2014年12月31日 (水) 13:50時点における版

あけち でんき、1940年(昭和15年)9月11日 - 2005年(平成17年)7月17日。1980年代から2000年始めまで活動した緊縛師。「縄目」「結び目」の美しさを追求した緊縛技法を完成させる。多くの緊縛師に影響を与え、昭和後期から平成初期の「緊縛ブーム」の中心となった。

概要

緊縛師。

別名

Denki Akechi

略歴

1940年代、小学生低学年の頃、遊びで女友達を木に縛り興奮していた[1]

1949年(昭和24年)頃、小学校三年の時、貸本屋で雑誌「奇譚クラブ」に出会う[1]。「デカメロン」や「裏窓」を愛読。

1950年代、中学時代は自転車で15分かけて貸本屋にSM関連雑誌を借りに行く[1]

1950年代後半、高校時代に「肉体の門」写真集を見、自分で縛って練習。この頃、親の会社が倒産。職人の世界に入る。心臓病の手術[注 1]

1957年(昭和32年)頃、初めて女性を緊縛[2][注 2]

1958年(昭和33年)、職人として独立。

1970年(昭和45年)頃、再度心臓手術。

1978年(昭和53年)。GSG企画桜田伝次郎桜田信と出会う。西荻窪のビルの地下、大塚の「マイウエイ」でおこなわれていたGSG企画のSMショーイベント、「SMボンバー」の後、縛りのテクニックを披露[3]

1987年(昭和62年)7月、スタジオファントム主催の「特別会員の会」(「スタジオファントム特別会員撮影会」)を組織[4][3][注 3]

1987年(昭和62年)9月、「SM実験劇場スタジオファントム」を旗揚げ[注 4]。最初月に1回、88.1より月2回の定例公演として1997年(平成9年)6月までの10年間の長期公演[4]

1989年(昭和64年)、「一般会員撮影会」を発足。不定期に野外撮影会。その後「SF[注 5]の会[注 6]」「伝鬼の会[注 7]」など4つの会を主宰[4]

1996年(平成8年)、神浦匠と縛友会を設立。総代となる。古典縄の発掘を本格手に開始。

1996年(平成8年)11月27日〜12月3日、道頓堀劇場シアターDと名前を変えて、「SMテクノ・オブセッション『ジェームス・ボンデージは二度死ぬ』」。企画:高須基仁矢野浩祐、原作:森園みるく、演出:観音崎呉夫、出演:明智伝鬼

1997年(平成9年)6月、中野クィーンでのスタジオファントムのショーを終える。

1997年(平成9年)8月、下馬(しもじま。世田谷区で三軒茶屋や学芸大の近く)に雅羅紗を開く。この頃、本業の内装業を人に任し緊縛師に専念。

1997年(平成9年)11月、デパートメントHに出演。

1998年(平成10年)、日本文化デザイン会議(秋田)、オランダツアー、 

1999年(平成11年)、ヨーロッパツアーと国内外にて活躍 

1999年(平成11年)7月8日、ロフトプラスワンにて高須基仁プロデュース vol.17「真夏の夜の変態性欲ナイト」に出演。

1999年(平成11年)12月、大阪で行われた「変態の主張’99」に参加。他に鷹木竿主

2000年(平成12年)2月3日、ロフトプラスワンにて明智企画プレゼンツvol.1~立花座旗揚げ公演~「みだれ縄」【出演】明智伝鬼立花マリ

2000年(平成11年)9月、明智伝鬼誕生パーティーに団鬼六が。

2000年(平成12年)11月17日、ロフトプラスワンにて邪羅紗プレゼンツ「闇市~やみいち~」【出演】明智伝鬼明智蕾火小川美那子

2000年以降、持病の心臓の手術を毎年のように受ける。

2001年(平成13年)末、一時、活動を休止。

2001年(平成13年)12月1日、池袋にSMクラブ『クラブ・雅羅紗[注 8]をオープン。鷹木竿主が手伝う。

2001年(平成13年)12月22日、サロンガラシャの「埋み火」でショーを再開。第1部は明智蕾火の弟子「ルネ」によるショー。第2部が明智伝鬼

2002年(平成14年)1月5日、サロンガラシャで「久々に、鬼の明智が復活!」と銘打ったライブショー。モデルは小池ゆい。

2002年(平成14年)1月11日、ロフトプラスワンにて雅羅紗座プレゼンツ~新年初縛り!過激SM緊縛イベント~「輪廻転生」 [注 9]【出演】明智伝鬼京城夢路伊藤舞乱田舞

2002年(平成14年)11月24日、乱田舞の「第2回 緊縛入門スレ・オフ会 」で講師。

2003年(平成15年)、月花の「ナノハナ」で何回か緊縛講習会を開催。

2004年(平成16年)3月13日、Mugenにて「SMセレブを囲む会(2)」(明智伝鬼早川佳克の対談)。

2004年(平成16年)、ショーアップ大宮 の『ザ・SMファイナル』に出演。

2004年(平成16年)10月9日、葵マリ監督「鬼」に出演。

2005年(平成17年)3月24日、一鬼のこの「美女と野獣」で緊縛講習会が開催される。

2005年(平成17年)4月、『緊縛技形宝典』の撮影。

2005年(平成17年)7月17日午前10時36分。多臓器不全により永眠。

2005年(平成17年)9月6日、東京厚生年金会館にて『明智伝鬼追悼式』(発起人:団鬼六高須基仁桜田伝次郎早川佳克)

2005年(平成17年)9月6日、ロフトプラスワンにて新宿アートセンタープレゼンツ「明智伝鬼を偲ぶ会・追悼トークライブ」【出演】 明智蕾火乱田舞ミラ狂美桂木綾乃伊藤舞神田つばき

エピソード

  • 明智伝鬼の「明智」は、家系が奈良の明智家の流れをくむことからつけられたとされている(「明智」は本名ではない)。「伝鬼」の「伝」は桜田伝次郎、「鬼」は鬼沢修二から由来する。
  • 初めてGSG企画のショーを見た明智の感想は「アンダーグラウンド劇ってかんじだったけど、マニアの目から見ると、とてもSMとは言えなかった」[3]
  • GSG企画のショーは月に10回程度で2年続く。事故で終焉を迎える[3]
  • ビデオは初期のエド・プロ、ダイ・プロから、宇宙企画、VIPと20本以上のビデオ[3]
  • 公式に明智姓を名乗ったのは明智蕾火、明智炎華の2名だけである。このうち明智炎華は引退し、明智蕾火明智伝鬼の死と共に明智姓を返上した。他に、明智姓を名乗っていた緊縛師もいるが、正式の師弟関係ではない。
  • 明智伝鬼の影響を受けた緊縛師としては才勝蕾火神浦匠乱田舞神凪長田スティーブ狩野千秋一鬼のこ蓬莱かすみ紅苑真優美などがあげられる。
  • 「東京SM企画」「SM水族館」でもショーをしていた[4]
  • 亡くなる2週間前の2005年7月初頭の、長田スティーブによるインタヴューが残っている[2]
  • 辻村隆と交流があり、山本一章と一緒に練習したりパートナーを交換したりしたと述べている[2]
  • 晩年、捕縄術の研究に取りかかる。5年かかり27流派を解き明かす。

代表作

緊縛教材

初期ビデオ

  • 『ビデオSEXY倶楽部3』(宇宙企画, 1985)

ビデオ・DVD

AVS版明智伝鬼の世界

  • 明智伝鬼の世界 Collection XII』(AVS, 2004.8)(DKOS-12, 出演:スカーレット)
2003.11.25撮り下ろし
  • 明智伝鬼の世界 Collection XIII』(AVS, 2004.8)(DKOS-13, 出演:YOKO YASHIRO, REIKO ITSUKI, MIZUKI AOI)
1993.11.28 ファントムショー、1994.11.10 ファントムショー、1996.07.13 SFの会
  • 明智伝鬼の世界 Collection xiv』(AVS, 2004)(DKOS-14, 出演:浅田さゆり)
スタジオファントム主催のSFの会、1995年4月8日の模様を収録したもの。

写真集

映画

  • 縄尻有閑夫人[注 10]』(フィルムハウス, 1996)(配給:エクセス・フィルム、監督:大門通、助監督:加藤義一、脚本:有馬仟世、撮影:原田清一、緊縛指導: 明智伝鬼、出演:堀川はるか 吉行由実 栞野ありな 樹かず 久須美欽一 杉本まこと)
  • 発禁本 緊縛肉襦袢』(フィルムハウス, 1999.8.27)(配給:エクセス・フィルム、企画:稲山悌二、制作:伍代俊介、製作担当:真弓学、監督:大門通、助監督:羽生研司、脚本:有馬仟世、撮影:原田清一、出演:月岡みちる 麻生みゅう 岡田謙一郎 久須美欽一 明智伝鬼)
  • I.K.U.』(アップリンク, 2000)に出演。製作:浅井隆、監督:シューリー・チェン
  • 美人妻 弄られ開く被虐の華』(徳間ジャパン, 2001)に出演。監督:笠原唯央

ロフトプラスワン出演記録

  • 1999年(平成11年)11月16日、著作第2弾「エロス・ジャンキー」出版記念「変態性欲ナイト秋の陣」【出演】明智伝鬼
  • 2000年(平成12年)2月3日、明智企画プレゼンツvol.1~立花座旗揚げ公演~「みだれ縄」【出演】明智伝鬼立花マリ
  • 2000年(平成12年)5月3日、SM緊縛ショー&トーク「みだれ縄vol.2」【出演】明智伝鬼立花マリ乱田舞、3代目葵マリー
  • 2000年(平成12年)7月27日、雅羅紗座プレゼンツ「妖かしの夜」【出演】明智伝鬼明智蕾火、立川ワコール、浅井隆鷹木竿主
  • 2000年(平成12年)9月11日、「女の子だけのSMビデオ試写会と縄師と調教師のSM緊縛ショー」【出演】明智伝鬼乱田舞、小林ひとみ、伊達邦晃
  • 2000年(平成12年)9月29日、明智企画&立花座プレゼンツ「みだれ縄 vol.3」【出演】明智伝鬼立花マリ
  • 2000年(平成12年11月17日、邪羅紗プレゼンツ「闇市~やみいち~」【出演】明智伝鬼明智蕾火、小川美那子
  • 2001年(平成13年)1月19日、邪羅紗プレゼンツ2「闇市2」【出演】明智伝鬼明智蕾火、黄金井修、Aja
  • 2001年(平成13年)4月13日、雅羅紗プレゼンツ3「闇市3」【出演】明智伝鬼明智蕾火、シネマジック
  • 2001年(平成13年)6月30日、明智企画・M'sプレゼンツ~過激!SM緊縛イベント!!~「GeeK」【出演】明智伝鬼京城夢路風見蘭喜立花志保
  • 2001年(平成13年)9月22日、雅羅紗座プレゼンツ SM緊縛ショー&トーク!「しばられ女郎」【出演】明智伝鬼神浦匠、美人妻、他
  • 2002年(平成14年)1月11日、雅羅紗座プレゼンツ~新年初縛り!過激SM緊縛イベント~「輪廻転生」 【出演】明智伝鬼京城夢路伊藤舞乱田舞
  • 2002年(平成14年)3月15日、明智企画プレゼンツ「醒睡笑~せいすいしょう~」【出演】明智伝鬼京城夢路神凪・倶楽部雅羅紗女性陣
  • 2002年(平成14年)5月4日、木原浩勝プロデュース33「真夜中の精神病~“性”」【出演】春日武彦、木原浩勝、明智伝鬼京城夢路
  • 2002年(平成14年)6月15日、雅羅紗座プレゼンツ「鬼趣談綺~きしゅだんぎ~」【出演】明智伝鬼京城夢路、かれんももか、倶楽部雅羅紗女性
  • 2002年(平成14年)8月2日、雅羅紗座プレゼンツ「鬼趣談綺2~きしゅだんぎ~」【出演】明智伝鬼京城夢路、木原浩勝、倶楽部雅羅紗女性陣
  • 2003年(平成15年)1月6日、明智企画プレゼンツ新年縛り初めSM緊縛イベント「鬼趣談綺3~きしゅだんぎ~」【出演】明智伝鬼京城夢路、佐藤寿補、釣崎清隆
  • 2003年(平成15年)3月25日、乱田舞presents豪華!SM緊縛イベント 「~生誕~乱田舞・東京SMナイトinバースデー!!」乱田舞明智伝鬼ミラ狂美明智蕾火
  • 2003年(平成15年)6月21日、雅羅紗座プレゼンツ「鬼趣談綺4~きしゅだんぎ~」【出演】明智伝鬼京城夢路栗鳥巣(ピンク・ローターズ)、葛葉、堀江将之
  • 2003年(平成15年)8月27日、ARKプレゼンツ 夏の陣「フェチとSMの境界線は何だ!トーク中心ライブ」【出演】明智伝鬼神凪神浦匠Kei天ノ介
  • 2005年(平成17年)9月6日、新宿アートセンタープレゼンツ「明智伝鬼を偲ぶ会・追悼トークライブ」【出演】 明智蕾火乱田舞ミラ狂美桂木綾乃伊藤舞神田つばき

整理中

引用文献

  1. 1.0 1.1 1.2 三枝成彰 他『トーク・セミナー 「性愛」大論点』(小学館, 1999)
  2. 2.0 2.1 2.2 長田スティーブによるインタビュー(2005年7月)。Tokyo Boundで公開。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 北原童夢『明智伝鬼と戦後日本のSM史』in 『変態さんがいく』(別冊宝島編集部, 2000)
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 エピキュリアン』『夜遊び隊』1992年(平成4年)2月増刊号

注釈

  1. 医者に30才までしか生きられないと言われる。
  2. 喫茶店のウェイトレスを晒で縛った。
  3. 桜田伝次郎GSG企画の活動を停止することになったので、自ら緊縛を継続できる体制を作った(才勝 私信 to U
  4. 当時、[[中野クィーン]]ではSMショーをおこない、渋谷区笹塚の事務所では撮影会を行っていた模様。
  5. スタジオファントムの略
  6. ソフト路線で広い会員を対象とした
  7. 少人数、高額のマニア向けの会
  8. 明智の死後平成17年11月30日に閉店。(渋谷にあるイベントスタジオが「サロン雅羅紗」、池袋にある会員制SMクラブを「クラブ・雅羅紗」)
  9. 「昨年末活動を休止していたSM界の帝王、明智伝鬼の復活記念トーク」とある。
  10. 2013年に『縄の貴婦人 牝を吊り下げろ』としてXcesから再配給。

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