石垣章

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石垣章 (20代の頃)
石垣章奇妙な果実』(心交社版)より
石垣章の『奇妙な果実』を特集したフランスの写真誌『PHOTO』1984年(昭和59年)3月号(No. 198)

いしがき あきら 1953年(昭和28年)-2011年(平成23年)9月。1982年に緊縛写真集『奇妙な果実 』を出版。翌年NYで展覧会。1984年に仏「PHOTO」誌に特集。海外Kinbaku Artブームの先鞭。

概要

写真家。70年代、自販機本、そしてビニ本の写真家として活躍。80年代初頭の『奇妙な果実』(緊縛は六本木薫)が話題となり、国内外に個展を開きヌードカメラマンとしての地位を確立する。ミュージシャン遠藤ミチロウ(スターリン)の写真集でも有名。80年代の中頃から90年代にかけ、にっかつ映画やビデオ作品の監督作品も多く発表する。また、90年代の終わりにはゲームソフトの制作にも活動範囲を広めた。2011年9月、永眠。

別名

Akira Ishigaki

略歴

1953年(昭和28年)、秋田県鳥海村に生まれる[1][2]

1972年(昭和47年)頃、能代市の写真館の助手となる[2]

1974年(昭和49年)頃、上京[2]

1978年(昭和53年)頃、カメラマンとして独立[注 1]

1982年(昭和57年)、写真展「子宮頌」開催[3]

1982年(昭和57年)、写真集「鏡の部屋」[3]

1982年(昭和57年)、『奇妙な果実 美少女緊縛幻夢写真集 土曜漫画創刊 25周年記念作品撮影』(土曜出版新社, 1982)を限定販売。緊縛は六本木薫

1983年(昭和58年)11月1日-30日、ニューヨークThe 4th Street Photo Galleryで『奇妙な果実』の個展[注 2]

1984年(昭和59年)、フランス「PHOTO」3月号(No. 198)、米国『PENTHOUSE』に『奇妙な果実 』が紹介。カナダでは『PENTHOUSE』の輸入禁止処分[3]

1984年(昭和59年)、写真展「リア王の青い城」開催[3]

1985年(昭和60年)、にっかつロマンポルノ『緊縛花・美林の森』を監督。

1986年(昭和61年)、フランス「PHOTO」に「聖女伝説」が紹介[3]

1987年(昭和62年)、『石原めぐみ写真集【夜叉姫】』(ミリオン出版, 1987)を発表。緊縛は渡縛人

1998年(平成10年)、有限会社石垣章写真事務所のブランド「ノイズ」を立ち上げ。

2011年(平成23年)9月、病気療養中のところ、永眠。

エピソード

  • 1983年(昭和58年)のニューヨークでの写真展は「自治体からの抗議文」「ギャラリーのガラスに『ここのオーナーは女を憎んでいる』のいたずら書き」「ギャラリーへの鉄のシャッターをつける工事」「5名の自治体代表者の直接の抗議」などがあった[3]
  • 1984年(昭和59年)の『PHOTO』誌への掲載を、「フォーカス」誌が事件として報道[3]
  • 1984年(昭和59年)の『PENTHOUSE』誌への掲載に対し、カナダの婦人団体から抗議。これをカナダ国営テレビ、トロントの民放三社、カナダの新聞二社が報道。カナダ税関は『PENTHOUSE』誌に追加輸入を禁止。この税関の処置を11月11日の東京新聞が報道。週刊文春でも記事に[3]
  • 写真家の浜田一喜は石垣章のアシスタントをしていた。
  • 『自販機界の雄』との異名をもつ。アリス出版の初期ビニ本を多数撮影。
  • にっかつ『女子大生の下半身な~んも知らん親』(1982)
  • ネットには「AVギャルと逃避行。ある日突然隠遁生活へ。」「九十九里浜で写真スタジオをやっていると聞いていた。」「朴訥な津軽弁で女性を口説いていた。とにかく、話術が巧みだった。 話題が豊富だった。」との書き込み[4]
  • 春原悠理の記憶では「スタジオZARAという事務所を千駄ヶ谷に構えていた」。「わたしは近くに住んでいたので、よくご本人や女性アシスタントの方が、うちにお風呂に入りに来たり、ごはんを食べに来ていました。」[5]

代表作

写真集・書籍

雑誌

  • 石垣章の奇妙な果実:アメリカに明日を見る超過激カメラマンの風景論』in セクシーフォーカスScoop (東京三世社, 1983)
  • ビニ本の帝王 石垣章』in「SM幸福の条件」(日の出企画社, 不記載)
  • Les Obsessions Erotique de Ishigaki』in PHOTO (Hachette Filipacchi Media, 1984)
  • 石垣章の愛人激写』in 内外実話 7月号(平和出版, 1984)
  • 石垣章の写真生活』in 写真生活 創刊号(1月号) (辰巳出版, 1985)
  • 石垣章の写真生活 にっぽん夢物語 寸又峡篇』in 写真生活 創刊2号(3月号) (辰巳出版, 1985)
  • 琴の哭くとき』in 写真生活 6月号 (辰巳出版, 1985)
  • 写真芸術」4月5日創刊号(写真生活増刊号)(辰巳出版, 1985)
  • 穴あきズーム』in 鮮烈写真 11月号 (平和出版, 1985)
  • 地獄へ誘う勇者ども」in 「BIGターゲット」12月創刊号 (辰巳出版, 1985)
  • 加虐万博館S&Mスナイパー1987年2月号。写真:石垣章。モデル:桃の木舞
  • オレの中にあるスケベを女のアソコで表現する!!」in 「男の(禁)遊楽号」OUR GIRLIE 6月創刊号 (サンデー社, 1987)

映画

  • 緊縛花・美林の森』(にっかつ、1985)(企画:栗原いそみ、製作:石川均、脚本:矢沢恵美子、監督:石垣章、助監督:富岡忠文、緊縛指導:春川かおり、撮影:遠藤政史、出演:高原香都子 杉田広志 山川三太[注 5] 青木祐子)

AV

  • 沈黙』(コロナ, 1988)
  • 肉林棒』(V&R, 1988)
  • 胸も尻もデカい女』(V&R, 1988)(監督:石垣章、出演:加山なつこ)
  • 恥骨飲料』(V&R, 1990)(出演:中山美里[注 6])
  • 奇妙な果実』(V&R, 1990)
  • オラの乳デカいだ!』(三浦桃子, V&R, 1990)
  • オヨヨデカい乳じゃのー』(V&R, 1990)
  • 姉妹』(V&R, 1990)
  • 乳獣4』(ホップビデオ, 1990)(監督:石垣章、出演:五島めぐ)
  • いれぢえ』(アイダス, 1990)
  • 果肉いじめ』(KUKI, 1991)(出演:神代弓子)
  • ゴム』(V&R, 1991)
  • 奥まで1ミリ』(KUKI, 1991)
  • 石垣章のインモラルワールド』(ホップビデオ, 1991)(監督:石垣章)
  • 超エッチな気持ち』(アリスジャパン, 1992)
  • 犯され気分』(アリスジャパン, 1992)(監督:石垣章、出演:小磯朋美)
  • 母は私より淫乱です』(JHV, 1992)
  • ラブ・ウォーズ』(ホップビデオ, 1992)(監督:石垣章、出演:滝口あさ美)
  • 求愛宣言』(KUKI, 1997)

ゲーム

  • R ios Windows版 発売元:講談社(1995)
  • B線上のアリス ~ALICE on Borderlines~(PS) グラフィック 開発:キノトロープ 発売元:講談社(1997)

引用文献

  1. 「石垣章の奇妙な果実:アメリカに明日を見る超過激カメラマンの風景論」in『セクシーフォーカスScoop』1983年(昭和58年)11月増刊号(東京三世社)
  2. 2.0 2.1 2.2 石垣章エキサイト赤外線写真術 恋びとたち5』(二見書房, 1981)
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 石垣章奇妙な果実』(心交社, 1993.4.15)
  4. 気ままに起承転々天 :仲間が死んだ
  5. FaceBook2014年8月のコメントより

注釈

  1. 奇妙な果実』(心交社, 1993.4.15)の序に、1982年の撮影が「カメラマンになってわずか4年目」とあることから逆算。
  2. 「女権保護団体に押し掛けられた」とある。[1]より。
  3. 「BE-セ9」編集発行人:金箱そうじ。住所:東池袋1-22-5サンケエビル2F。モデル:月草ユキ(劇会カルラ所属とある。本文中では月原ユキとの記述も)。撮影:新宿御苑スタジオ。「自販機の雄石垣章の撮影現場に乗り込んだ!!」「先日『Oh! MANKO』と名打って自販機初の個展を企画したが、警察当局の力により公開されなかった。が、当人は少しもショゲていない」と石垣章を紹介。
  4. 「ニューヨーク、フランス、オランダで話題沸騰」とある。
  5. 秋田市出身の劇作家
  6. 中山美里のデビュー作

お役たちweb

つながり

『奇妙な果実』- 石垣章 [Category:AV監督]]