「玉井敬友」の版間の差分
編集の要約なし |
|||
75行目: | 75行目: | ||
1979年(昭和54年)12月、『'''お七狂乱'''』で[[高杉かほり]]がデビュー。 | 1979年(昭和54年)12月、『'''お七狂乱'''』で[[高杉かほり]]がデビュー。 | ||
1979年(昭和54年)12月21日、『'''スキャンダル学校公開講座:ピンク映画の巨匠たち'''』ゲスト:[[高橋伴明]]、[[ | 1979年(昭和54年)12月21日、『'''スキャンダル学校公開講座:ピンク映画の巨匠たち'''』ゲスト:[[高橋伴明]]、[[山本晋也]]、日野繭子、[[岡尚美]]、港まゆみ | ||
1980年(昭和55年)3月1日〜10日、「[[船橋ハリウッド劇場]]」でシアタースキャンダルのSMショウ。 | 1980年(昭和55年)3月1日〜10日、「[[船橋ハリウッド劇場]]」でシアタースキャンダルのSMショウ。 |
2012年9月1日 (土) 20:46時点における版
たまい けいゆう、1944年(昭和19年)3月1日-
概要
劇作家、演出家、俳優。劇団「シアタースキャンダル」の主宰者。1970年代後半にSM的なアングラ劇で注目を集める。「シアタースキャンダル」では、長田英吉や桜田伝次郎も複雑に関わっており、70年代のSMショーの歴史において重要な位置を占める存在である。また、名和徹が初期マネージャーとして「シアタースキャンダル」に在籍した。1978年(昭和53年)には『奇伝・伊藤晴雨』を上演するなど、SM界と繋がりの深い演劇人である。
別名
Keiyu Tamai、アングラの帝王、SMの帝王、大阪狂気人、
略歴
梅田時代:シアター喫茶「スキャンダル」
1944年(昭和19年)3月1日、尼崎市に生まれる。
1966年(昭和41年)、立命館大学文学部史学科卒業後、高校教師、生命保険のセールスマン、レストランポーイ、ディスコマネージヤー、ショーの構成屋、ルポライター等を経験。
1971年(昭和46年) 、宮トオルと知り合う[1][注 1] 。
1971年(昭和46年)10-11月、「ヌードで町を歩いて」と題し阪急電車の中や派出所前でヌードになるイベントを企画[1]。
1971年(昭和46年)、11PM(大阪)で玉井敬友構成の「ヌード生け花」。企画:西浦武峯[注 2]、藤木環博[1]。
1972年(昭和47年)2月、劇団スキャンダルを旗揚げ。
1972年(昭和47年)3月16日、11PM(大阪)で玉井敬友構成の「ストリップインロック」が放映[1][注 3]。出演は劇団スキャンダルと「ザ・イッピーガールズ[注 4]」。
1972年(昭和47年)8月1日、大阪梅田にスキャンダルシアター『新御堂』オープン。
1972年(昭和47年)8月5日、スキャンダルシアター『新御堂』にて劇団スキャンダルの「スキャンダル・ザ・スキャンダル」を公演。
1973年(昭和48年)4月、大阪でシアター喫茶「スキャンダル」オ一プン。
1974年(昭和49年)8月、向井一也の『サディストの告白』がシアター喫茶「スキャンダル」で公演[2]。
1975年(昭和50年)8月、舞踏『曼陀羅』上演。
六本木時代:劇団「シアタースキャンダル」
1976年(昭和51年)春、上京して劇団「シアタースキャンダル」設立。六本木に劇団の事務所・アトリエをオープン。
1976年(昭和51年)7月、青山VAN99ホールで旗揚げ公演「ヒトラーからこまわり君まで」を上演[注 5][注 6]。
1976年(昭和51年)夏頃、実験劇『密戯』上演。出演:玉井敬友、波瀬佳子[注 7]。アトリエ公演。
1976年(昭和51年)9月、実験劇『背徳の縄』上演[注 8]。アトリエ公演。
1976年(昭和51年)10月、実験劇『青い烏何処へ行った』アトリエ公演。
1976年(昭和51年)10月29日、『スキャンダル学校』設立。第1回公開講座『特別企画・人間とSM』ゲスト:長田英吉、波瀬佳子 1976年(昭和51年)11月、自由劇場にて実験劇『角栄笑伝』上演。
1977年(昭和52年)3月、SMシリーズ実験劇『孫呉虐殺ー或る女ゲリラの死』アトリエ公演。
1977年(昭和52年)6月、『日本ストリップ変遷史』アトリエ公演。
1977年(昭和52年)8月、劇団「シアタースキャンダル」東京進出1周年記念公演『SM大祭典“姦”』を上演。
1977年(昭和52年)11月、SMシリーズ実験劇『美少女破壊工房』アトリエ公演。
1977年(昭和52年)12月、『舞踏劇 性宴』アトリエ公演。
1978年(昭和53年)4月、自由劇場にて劇団「シアタースキャンダル」公演『奇伝・伊藤晴雨』
1978年(昭和53年)7月24日〜30日、、自由劇場にて劇団「シアタースキャンダル」東京進出2周年記念公演『ザ・スキャンダル・エロチカー玉井敬友の世界』[注 9]
1978年(昭和53年)、「新宿ミュージック劇場」でシアタースキャンダルのSMショー。
1978年(昭和53年)10月、『密戯』の再演。アトリエ公演。
1978年(昭和53年)11月、ストリップ劇場「春風座」でシアタースキャンダルのSMショウ。
1979年(昭和54年)7月3-6日、新橋ヤクルトホールで劇団「シアタースキャンダル」東京進出3周年記念公演『ソドミー』。出演:玉井敬友、百花繚乱、金城エイ子、港まゆみ、他。
1979年(昭和54年)9月1-10日、「鶴見橋ミュージック」でシアタースキャンダルのSMショー。
1978年(昭和53年)12月、『マッチ売りの少女』
1979年(昭和54年)12月、『お七狂乱』で高杉かほりがデビュー。
1979年(昭和54年)12月21日、『スキャンダル学校公開講座:ピンク映画の巨匠たち』ゲスト:高橋伴明、山本晋也、日野繭子、岡尚美、港まゆみ
1980年(昭和55年)3月1日〜10日、「船橋ハリウッド劇場」でシアタースキャンダルのSMショウ。
1980年(昭和55年)4月1日〜10日、「中洲ハリウッド劇場」でシアタースキャンダルのSMショウ。
1980年(昭和55年)7月14日〜17日、東横劇場で劇団「シアタースキャンダル」東京進出4周年記念公演『『ハイル・ヒットラー』出演:玉井敬友、百花繚乱、金城エイ子、西場広斗、高杉かほり他。
1980年(昭和55年)7月24日〜27日、大阪・SABホールで劇団「シアタースキャンダル」公演『ハイル・ヒットラー』。出演:玉井敬友、百花繚乱、金城エイ子、西場広斗、高杉かほり
1980年(昭和55年)8月11日〜20日、ストリップ劇場「春風座」でシアタースキャンダルのSMショウ。
1980年(昭和55年)9月24日〜30日、自由劇場で劇団「シアタースキャンダル」公演『曽根崎心中』。出演:玉井敬友、百花繚乱、金城エイ子、高杉かほり、港まゆみ、西場広斗
1981年(昭和56年)4月1日〜10日、自由劇場にて、『少女・阿部定』。出演:高杉かほり、玉井敬友、武田千明、百花繚乱、金城栄子、谷川正美、土田一代志、津田俊和、大塚聖一、東川佳揚
1981年(昭和56年)7月2日〜5日、草月ホールにて、劇団「シアタースキャンダル」東京進出5周年記念公演『ザ・スキヤンダル・醜聞』。
1982年(昭和57年)4月1日〜10日、自由劇場にて、『少女・阿部定』。出演:高杉かほり、玉井敬友、金城栄子、梅谷智枝、鈴木桂介
1982年(昭和57年)7月、日劇ミュージックホールでの『マリン・ブルーのときめき』の「風雪無惨」を演出。出演:丘なおみ[3]
1982年(昭和57年)7月16日〜18日、東横劇場で劇団「シアタースキャンダル」6周年記念公演『ジプシーロ一ズ』出演:高杉かほり、玉井敬友他。
1982年(昭和57年)8月11日〜20日、スカイ劇場にて『SMの帝王 玉井敬友引退特別興行』
1983年(昭和58年)、六本木で『ポルノライブ一週間興行 緊縛デスマッチ』玉井敬友と伊藤清美[4][注 10]
1984年(昭和59年)4月23-29日、六本木シアタースキャンダルで石川亜美との対談とSMショー[5]。
1985年(昭和60年)3月22日〜3月31日、『乱雪無惨』[注 11]。出演:伊藤清美他。アトリエ公演。
1985年(昭和60年)、『密戯』再演。出演:末永直海。アトリエ公演。
1985年(昭和60年)、『吟遊詩人アルチュール・ランボーを踊る』。出演:末永直海。アトリエ公演。
1987年(昭和62年)、シアタースキャンダル解散。
玉井敬友事務所
1991年(平成3年)10月、大阪難波のNGKシアターで『曽根崎心中』
1992年(平成4年)10月、大阪上本町の近鉄小劇場で『お七恋歌』
1995年(平成7年)1月17日、阪神・淡路大震災で自宅が倒壊し、一時東京に避難。
1995年(平成7年)3月、下北沢OFF‐OFFシアターで『女ふたり』
1996年(平成8年)9月23日、テレビ東京のTVドラマ『刑事追う!』の最終回に出演。監督:市川崑。主演は役所広司、布施博。
1997年(平成9年)2月19日〜27日、下北沢本多劇場で玉井敬友事務所公演『曽根崎心中』出演;水内清光、風間舞子、平凡太郎、玉井敬友、藤原嘉明、南祐輔、他。
1997年(平成9年)8月21日〜31日、『玉井敬友SM特別公演』浅草ロック座ススキノ マドンナ。
1997年(平成9年)9月21日〜30日、『玉井敬友SM特別公演』川崎ロック座。
1998年(平成10年)4月、『奇伝・伊藤晴雨』の再演。下北沢「劇」小劇場。(製作:玉井敬友 森島朋美、出演:玉井敬友 小川美那子 森島朋美 岩瀬ヒロコ 灰原明彦 棟方巴里爾 明石晃 丸野恵 大野一夫 野呂英里香 永井大介 関戸理恵 高宗謙三 沢口ともみ)
1998年(平成10年)8月、新宿TSミュージックで『玉井敬友ショー』。出演:紅ユキ。
1999年(平成11年)4月、『少女・阿部定』の再演。下北沢「劇」小劇場。玉井敬友事務所。((製作:玉井敬友 上田真弓 渡井かおる、演出助手:本間美奈子、舞台監督:伊藤進、ポスター:荒木経惟、出演:前川麻子 玉井敬友 高橋広吉 はさば幸代 上田真弓 渡井かおる 足立ゆみか 中川あゆこ 河村祐子 佐野香恵 藤井モウ 下山リョウ)
1999年(平成11年)8月、京都・薔薇十字館で玉井敬友事務所京都公演ふたり芝居『密戯』の再演[注 12]。出演:胡舟ヒフミ
2000年(平成12年)9月、大阪カラビンカにて玉井敬友帰阪記念公演 『密戯』。
2003年(平成15年)、この頃、死亡説が流れる。
2003年(平成15年)8月、尼崎にて『猪名川寄席』を開催。その後、隔月開催で2012年まで続く。
2006年(平成18年)4月、尼崎にてクラッシックの音楽会『サロンコンサート』を開催。その後、隔月開催。
2007年(平成19年)、玉井敬友事務所・古澤侑峯事務所主催『創作舞踏劇 心中天網島』、尼崎ピッコロシアター大ホール。
2009年(平成21年)4月、尼崎ピッコロシアター大ホールにて玉井敬友事務所主宰『脱線[注 13]』の上演。
エピソード
- 名和徹が初期マネージャーをやっていた[6]。
- 高杉かほり、末永直海、伊藤清美、百花繚乱、金城エイコ、織田倭歌、小川美那子、岩瀬ヒロコ、森島朋美などが女優として舞台に出た。
- 山科薫、ジミー土田、高木完らが男優。
- 1978年(昭和53年)7月の『THE SCANDAL EROTICA』のチラシの裏には六本木スタジオでの『SM大激写撮影会』6月23日、24日、25日、7月14日、15日。定員三十名。会費五千円(見学のみ二千円)の広告。
- 六本木の自動車工場の2階の玉井敬友の事務所で長田英吉が会員の集まりを開いた後、玉井氏もSMの会合を持つようになる。ここで桜田伝次郎は始めて玉井敬友と出会う。
- Rolf Olsen監督[注 14][注 15]のドキュメンタリー映画『Shocking Asia(DVD版)』に『ハイルヒトラー』他の映像が含まれている。この映画の製作年がIMDbなどでは1974-1976年となっているが、話があわないのではないか?西ドイツでの公開が1981年なので、こちらなら話があう。あるいは1986年の『Shocking Asia 2』の一部がDVD版では『Shocking Asia』に組み込まれている可能性もある。トレイラー1
代表作
- 『ヒツトラーからこまわり君まで』
- 実験劇『密戯』
- 『ソドミー』
- 『ハイル・ヒットラー』
- 『スキャンダル・醜聞』
- 『奇伝・伊藤晴雨』
- 『曽根崎心中』
- 『脱線』
- 『創作舞踊劇「心中天の網島」』(2010)
映画
ビデオ
雑誌
- 玉井敬友『シアター・スキャンダル 東京に殴り込み』話の特集 1976年8月号(通巻127号)
- 『シアター・スキャンダル(玉井敬友)東京初リサイタル』ニューセルフ1976年10月号(通巻10号)
- 『思わず唸らせるセックス上手の女って何だ!』[注 16]話題スペシャル (日本文華社[注 17])1976年(昭和51年)5月20日号
- 『玉井敬友SMの世界誌上公演』週刊プレイボーイ 1977.10.25 No.43
- 『エロスとバイオレンスの狂人』ターゲット(辰巳出版)1977年(昭和52年)11月創刊号
- 玉井敬友作演出主演誌上劇『色じかけのオレンジ』青春catalog 1979年12月号(創刊第2号)現代新社
- 玉井敬友『四年目のシアタースキャンダル』話の特集 1980年8月号(通巻175号)
引用文献
注釈
- ↑ 梅田の喫茶「バンビ」で友人に紹介され意気投合。
- ↑ 「池坊武峯会」主宰とある。
- ↑ 放映予定の広告が存在。実際に放映されたかどうかは確認中
- ↑ 橋本リサ、佐々木マリ、大洞夫佐子、王香乃、長谷川宏子。
- ↑ 同年の『ニューセルフ』10月号にその様子が紹介。
- ↑ 舞台の様子が『Shocking Asia』(1976, 製作:First Film Organization、監督:Rolf Olsen)で紹介されている。
- ↑ 半自伝的性告白劇。主人公が拉致してきた下着姿の少女に向かって怒りを爆発させる場面がSM的で注目され、40人の開場に連日100人が入る盛況。財政難による劇団消滅の危機を救う大ヒット作となり続演を繰り返した。
- ↑ 『密戯』に続くSM色の強いもの。
- ↑ 作・演出:玉井敬友、照明:リュミエール兄弟社、音効:後藤治、舞台監督:今井英臣事務所
- ↑ 「ピンク界の戸川純こと伊藤清美」「一昨年ピンク映画界にデビュー」「昨年は40本出演」「3日目、4日目は行方不明」
- ↑ 『奇伝・伊藤晴雨』の抜粋的な作品
- ↑ 12年ぶりの再演。
- ↑ 福知山線のJR事故をモデルとした作品。
- ↑ 1919-1998。ドイツの俳優、脚本家、監督。
- ↑ 変名のEmerson Foxで監督している。
- ↑ 岡本麗との激突性論。「大阪狂気人 玉井敬友のズバリ対談」
- ↑ 東京都千代田区丸の内2-4-1。編集人:桜田義明。発行人:大島敬司