中野クィーン
なかのくぃーんは1975年(昭和50年)頃から中野区中野にあった本田富朗によるSMクラブ。関和子ママを中心に花真衣、森美貴など多くのSM関係者が在籍した。中野クィーンのスタジオは明智伝鬼や長田英吉のビデオ撮影にもしばしば利用されていた。
概要
1970年代中頃からあったと思われる最も古いSMクラブの1つ。中野区の中野駅近くに20世紀の終わり頃まで存在していた。クラブのママ関和子により数多くの伝説的な女王様が育てられた。経営者の本田富朗は、ファミーホームソフトで映像製作もおこなっていたが、その多くが中野クィーンで撮影されている。映像緊縛教材としては最も初期の1つである『SM教室縛り編』(アロー, 1982)も中野クィーンで撮影されている。また、1987年(昭和62年)からは、明智伝鬼が定期的にSMショーを開催していた場所としても有名で、明智伝鬼や桜田伝次郎の映像作品には、中野クィーンのスタジオがしばしば登場している。他にも長田英吉や武いさをなどが同スタジオを使っていた。花真衣や森美貴、山田詠美も中野クィーンに在籍していた女王様である。
別名
Studio中野クイーン、スタジオクイーン
所在地
中野区中野2-29-6 第14東京ビル3F, 4F
歴史
1975年頃からあったという書き込みもある[1]。
1980年(昭和55年)、女王様SMクラブとして本田富朗により設立。関和子がママ[2]。
1982年(昭和57年)、緊縛教材ビデオとしては最も古い作品の1つである『SM教室縛り編』(アロー, 1982)が中野クィーンで撮影されている。緊縛師はジョー田中で、関和子も出演している。
1987年(昭和62年)7月、明智伝鬼がスタジオファントムを組織[3]して中野クィーンで定期的にショーを始める[4]。
1990年(平成2年)、ファミーホームソフトのABUレーベルから中野クィーンの女王様たちに焦点をあてた『クイーン オブ クイーン』シリーズが発売され始める。
1999年(平成11年)、本田富朗の死去に伴い、経営者が変わる。スタジオそのものは貸しスタジオとして2009年(平成21年)まで存続。
主なミストレス
要確認
関和子、サリー、忍[注 1]、花真衣、ダイアナ、ケイコ、良子[注 2]、かおり[注 3]、弓子[注 4]、ダイアナ[注 5]、めぐみ、ひろみ、森美樹、ヤオイユリ、アリサ、すみれ、竜子[注 6]、純子、夏樹、りこ、京子[注 7]、ちか[注 8]
主な作品
- 『女王専科 女帝学』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(監督: 関和子、出演:天野翔子 関和子)
- 『女王専科2 女装奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(監督: 関和子)
- 『クイーン オブ クイーン5 地獄鞭』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(出演:関和子 あすか)
- 『クイーン オブ クイーン6 針奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(出演:関和子 マリンサラサ)
- 『クイーン オブ クイーン7 女王様のオモチャ奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(出演:サリー あすか)
- 『クイーン オブ クイーン8 Sadistic Tattoo』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(出演・監督:弓子)
- 『クイーン オブ クイーン9 小夜子のペット』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(監督:関和子、出演:花村小夜子 Mr.オクル)
- 『クイーン オブ クイーン10 女王様たちの宴』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:弓子 あすか なぎさ)
- 『クイーン オブ クイーン11 聖水受刑』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:りこ)
- 『クイーン オブ クイーン12 奴隷ハント』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:花真衣)
- 『クイーン オブ クイーン13 異邦人CLUB DOMA-SM PLAYS』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:ターニャ[注 9])
- 『クイーン オブ クイーン14 針責め歓喜』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:関和子 りこ ヂィアナ)
- 『クイーン オブ クイーン15 伝言ダイヤル調教』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:美華保)
- 『クイーン オブ クイーン16 哀れな痴漢』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(出演:花真衣)
- 『クイーン オブ クイーン17 恐怖の針責め』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(出演:花真衣)
- 『クイーン オブ クイーン18 仮面奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:森万象、出演:緑)
- 『クイーン オブ クイーン19 仮面奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:由真)
- 『クイーン オブ クイーン20 家畜の館』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:あや)
- 『クイーン オブ クイーン21 水責め夢奴隷』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:黛 ジュン)
- 『クイーン オブ クイーン22 のぞきのお仕置き』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:ゆり)
- 『クイーン オブ クイーン23 木馬に乗った男』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:亮子 関和子)
- 『クイーン オブ クイーン24 Aへの悦楽 上巻』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:恭子)
- 『クイーン オブ クイーン25 Aへの悦楽 下巻』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:恭子)
- 『クイーン オブ クイーン26 Mへの誘惑』(ファミーホームソフト, ABU, 1991)(監督:赤池卓、出演:典子)
- 『マニア情報センター 大日本SM帝国』(ファミーホームソフト, ABU, 1990)(出演:瑠花 渚 舞)
- 『女子校生は女王様 男子教師ハード調教』(ファミーホームソフト, ABU, 1992)(監督:相沢ひろし、出演:サリー)
- 『美人ナースは女王様』(ファミーホームソフト, ABU, 199?)(監督:Boogie Kashiwa、出演:りこ)
- 『BONDAGE RUBBER FETISHISM 女王様君臨』(ファミーホームソフト, ABU, 1992)(出演:ルナ、りこ)
- 『続・般若病棟診療調教史 奴隷看護地獄絵図』(ファミーホームソフト, ABU, 1993)(出演:弓子)
- 『ボディコンクィーン お嬢様の陰謀』(ファミーホームソフト, ABU, 1992)(監督:赤池卓、出演:準)
エピソード
- Studio中野クイーン当時の部屋の説明によると、【ROOMーA 】明智伝鬼先生がパーティーやビデオ撮影に使うお部屋です。吊り用チェーンブロック2機、鉄製檻、拷問用椅子、診察台、三角木馬。【ROOMーB 】チェーンブロック2機、イルリガートル、十字架。【ROOMーC 】縛り等に適した部屋で、チェーンブロック2機、責め用回転板、木製檻、木の柱、天井も格子。【ROOMーD 】X型回転板、十字架、鉄製檻、チェーンブロック3機完備
- 元「東京サウナ」のビル。
- 2Fにはかつて、美容院があった模様。その後、雀荘などになる。
- 裏口に出る階段があり、裏口にはかつて八百屋があった模様。
- 1986年頃から、パチンコ屋の横の看板に、スタジオクイーンて表示されるようになった。
- 本田富朗の死後、貸しスタジオStudio中野クイーンとしてプレイルームは残り、ここを使った、中野フォービトゥン、PIXY(〜2002)、アダマスなどのSMクラブが続いたが、2009年(平成21年)暮れには貸しスタジオも閉鎖。他業種の風俗店が入っている、
- 作家の山田詠美が元中野クィーンの女王様であったとするネット上の書き込みが多くある。
- スタッフに鈴木[1]。
- 「ウチの師匠(長田英吉)は ビデオより 生のステージにこだわってたから。ビデオ制作は ファミーホームソフトの本田社長から 誘われて ビデオ撮影に参加してました。 」「師匠(長田英吉)は劇場の社長を辞めて(雇われ社長でしたので次に別な社長がきまして) フリーでいたから 社長が温情で お仕事を回して ってところでして。ただ 師匠(長田英吉)の性格には合わなかったから そんなに続かなかったんですが」「クイーンは本田社長自ら 作りあげた部屋、シャワーを自作してつけたり いろいろ自作されてたところで。趣味を地でいったお部屋でしたね。」(長田一美, Twitter へのコメント, 2015.12.10)
- 「鏡ばりの部屋とか 本田社長が趣味の方だっただけに 深いです。 クイーンの忘年会、師匠(長田英吉)と行って。あそこの女王様、気配りがあって 細やか。社長は飲むの好きで クイーンは ファミリー的な感じでした。お金ない時に 社長に業務用のビデオ借りて 師匠のショー撮影しにいったこともありました。」「余談ですが。 晩年、師匠(長田英吉)に何故ビデオやらなかったか聞いたら ステージは生が1番と思ったし、何度でも やれるからいいと思った、と。 小さい画面で臨場感ないからと。」(長田一美, Twitter へのコメント, 2015.12.10)