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なかがわ　あやこ、1928年(昭和3年)10月12日-1980年(昭和55年) 10月11日

概要

絵師。シュールリアリズムの画家として名を成した藤野一友の変名。『風俗草紙』から登場。奇譚クラブには描いていない。拷問画が特徴。漢文学者の藤野岩友を父に持つ。『風俗奇譚』『画報風俗奇譚』『裏窓』『耽美芸術グラフ』『サスペンスマガジン』『SMファン』『別冊SMファン』に描く。

別名

中川彩子藤野一友中川あや土居啓子Ｋ・サイモン安田たか子^{[注 1]}

略歴

1928年(昭和3年)10月12日、漢文学者の藤野岩友を父に生まれる^{[注 2]}。

1953年(昭和28年)、『風俗草紙』でデビュー。

1965年(昭和40年)頃、脳卒中で倒れ、右半身が麻痺^[1]。。

1980年(昭和55年) 10月11日、急性心不全で永眠^[1]。

エピソード

春川光彦の変名で裏窓に小説も書いたとの記述もあるが、否定的な見解も出されている^[2]。

土居啓子の変名で風俗奇譚の表紙を描いていた。
アトリエが小田急線の梅ヶ丘駅にあった^[3]。
三島由紀夫や澁澤龍彦が好む。
三島由紀夫の推薦で文学座の美術を何度か担当^[3]。
藤野一友の名で三島由紀夫の『沈める滝』、澁澤龍彦の『新ジュスチーヌ』、平井呈一監修の世界怪奇小説全集の箱絵^[4]。
濡木痴夢男が裏窓の忘年会で、中川彩子、喜多玲子、都築峯子の4人で湯河原に出かけた思い出を書いている。その後に中川は脳溢血で障害を持つ^[3]。
「かつて"風俗草紙"の時代にS・Nのペンネームで活躍」とある^[5]。

代表作品

画集

画集『縄と女』編集・譚奇会　1970年12月10日発行　三崎書房
藤野一友『天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集』(河出書房新社, 2002)

雑誌

中川彩子『中川彩子妖美画集』風俗草紙1953年(昭和28年)10月号, グラビア
中川彩子『灼熱の虐なみ』風俗草紙1953年(昭和28年)12月増刊号, グラビア
高橋鐵『「裸體」異常愛！』風俗草紙1954年(昭和29年)1月号, p80の挿絵
春川光彦『鞭のニコラス』裏窓 1963年(昭和38年)7月号。中川彩子名義。
中川彩子『吊り蔵』耽美芸術グラフ1964年(昭和39年)第一集, グラビア
彩星花『星占い』灯1966年(昭和41年)1月号の挿絵。

ギャラリー

『風俗草紙』 1953年(昭和28年)12月号
中川彩子『美しき犬』風俗草紙1954年(昭和29年)2月号より
土居啓子『鞍馬地獄』画報風俗奇譚 1960年(昭和35年)5月号
神津友二『眼帯の美女』裏窓 1962年(昭和37年)10月号。中川彩子名義。
春川光彦『鞭のニコラス』裏窓 1963年(昭和38年)7月号。中川彩子名義。
『妖説かぐや姫』増刊SMファン 1973年(昭和48年)4月号
中川あや『妖美絵画四人展』別冊SMファン 1975年(昭和50年)1月号より。

参考資料

↑ ^1.0 ^1.1 美濃村晃『彗星のごとく消えた天才画家』SMコレクター1981年(昭和56年) 3月号, p164
↑ 河原梓水『飯田豊一（濡木痴夢男）氏の軌跡とその仕事 -新出インタビュー原稿によせて-』立命館文學, 674:14-53, 2021.
↑ ^3.0 ^3.1 ^3.2 濡木痴夢男『「奇譚クラブ」の絵師たち』(河出書房新社, 2004)
↑ 唐沢俊一『序文裏窓の天使』 in 『天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集』(河出書房新社, 2002)
↑ 『画報風俗奇譚』1960年(昭和35年)10月号, p114

注釈

↑ 確認が必要。風俗科斈1954年(昭和29年)3月20日号に安田たか子の作品が出ているが、中川彩子の作風に似ている。
↑ 10月号に中川彩子の名前が出てくるが、7月の創刊号から描いていたのかもしれない。

お役たちweb

つながり

[nakagawa-3] 1.0 ^1.1 美濃村晃『彗星のごとく消えた天才画家』SMコレクター1981年(昭和56年) 3月号, p164

[4] 河原梓水『飯田豊一（濡木痴夢男）氏の軌跡とその仕事 -新出インタビュー原稿によせて-』立命館文學, 674:14-53, 2021.

[eshi-5] 3.0 ^3.1 ^3.2 濡木痴夢男『「奇譚クラブ」の絵師たち』(河出書房新社, 2004)

[ex01-6] 唐沢俊一『序文裏窓の天使』 in 『天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集』(河出書房新社, 2002)

[7] 『画報風俗奇譚』1960年(昭和35年)10月号, p114

[1] 確認が必要。風俗科斈1954年(昭和29年)3月20日号に安田たか子の作品が出ているが、中川彩子の作風に似ている。

[2] 10月号に中川彩子の名前が出てくるが、7月の創刊号から描いていたのかもしれない。

[注 1]

[注 2]

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

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-[[画像:Nakagawa.jpg|150px|thumbnail|中川彩子 (1928-1980) 『[[風俗草紙]]』口絵(1953.12)]]
+{{中川彩子}}
-'''なかがわ　あやこ'''、1928年(昭和3年)10月12日-1980年(昭和55年) 10月11日
-==概要==
-絵師。シュールリアリズムの画家として名を成した[[藤野一友]]の変名。『[[風俗草紙]]』から登場。[[奇譚クラブ]]には描いていない。拷問画が特徴。漢文学者の藤野岩友を父に持つ。『[[風俗奇譚]]』『[[画報風俗奇譚]]』『[[裏窓]]』『[[耽美芸術グラフ]]』『[[サスペンスマガジン]]』『[[SMファン]]』『[[別冊SMファン]]』に描く。
-==別名==
-[[藤野一友]]、[[中川あや]]、土居啓子、Ｋ・サイモン、安田たか子<ref group="注">確認が必要。[[風俗科斈]]1954年(昭和29年)3月20日号に安田たか子の作品が出ているが、[[中川彩子]] の作風に似ている。</ref>
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-*土居啓子の変名で[[風俗奇譚]]の表紙を描いていた。
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-*[[三島由紀夫]]や[[澁澤龍彦]]が好む。
-*[[三島由紀夫]]の推薦で文学座の美術を何度か担当<ref name="eshi"></ref>。
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-*[[濡木痴夢男]]が[[裏窓]]の忘年会で、[[中川彩子]]、[[須磨利之|喜多玲子]]、[[都築峯子]]の4人で湯河原に出かけた思い出を書いている。その後に中川は脳溢血で障害を持つ<ref name="eshi"></ref>。
-*「かつて"[[風俗草紙]]"の時代にS・Nのペンネームで活躍」とある<ref>『[[画報風俗奇譚]]』1960年(昭和35年)10月号, p114</ref>。
-==代表作品==
-===画集===
-*画集『[[縄と女]]』編集・譚奇会　1970年12月10日発行　[[三崎書房]]
-*[[藤野一友]]『[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309265804?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4309265804 '''天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集]'''』([[河出書房新社]], 2002)
-===雑誌===
-*[[中川彩子]]『'''中川彩子妖美画集'''』[[風俗草紙]]1953年(昭和28年)10月号, [http://nawa-art.com/etc/fs/FS195310/01/011.html グラビア]
-*[[中川彩子]]『'''灼熱の虐なみ'''』[[風俗草紙]]1953年(昭和28年)12月増刊号, [http://nawa-art.com/etc/fs/fs195312ext/01/003.html グラビア]
-*[[高橋鐵]]『'''「裸體」異常愛！'''』[[風俗草紙]]1954年(昭和29年)1月号, [http://nawa-art.com/etc/fs/fs195312ext/01/072.html p80]の挿絵
-*[[中川彩子]]『'''吊り蔵'''』[[耽美芸術グラフ]]1964年(昭和39年)第一集, [http://nawa-art.com/etc/uramado/ura_196408ext/020.html グラビア]
-*彩星花『'''星占い'''』[[灯]]1966年(昭和41年)1月号の挿絵。
-==ギャラリー==
-<gallery>
-画像:Tendoujishin13.png|'''[[増刊SMファン]]''' 1973年(昭和48年)4月号 [[天堂寺慎]]『'''因果弁天'''』。
-</gallery>
-==参考資料==
-<references/>
-==注釈==
-<references group="注"/>
-==お役たちweb==
-*[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309265804?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4309265804 天使の緊縛―藤野一友=中川彩子作品集]
-*[http://nawa-art.com/etc/uramado/ayako/ayako.html 懐かしき奇譚クラブ]
-==つながり==
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