雪村流
提供:SMpedia
概要
1990年代中頃から、雪村春樹は緊縛の「縛り過程のダイナミクス」と「受け手とのコミュニケーション」を重視した、独自の緊縛スタイルの確立に取り込み、2000年代には雪村流として完成させている。
別名
Yukimura-Ryu
主な出来事
2008年(平成20年)1月31日、新宿ゴールデン街劇場にて雪村流緊縛発表会。出演;雪村春樹、長田スティーブ、飛室イヴ、笠木忍、紫
雪村流縄遊戯指導員
- 2006年(平成18年)、第1号として長田スティーブ(春嶺)認定。
- 2012年(平成24年)、第2号として雪長マックス認定[注 1]。
- 第3号としてNuit de Tokyo(春翔)認定。
- 2013年(平成25年)11月1日、第4号としてMaster "K"(春虎)認定。
- 2013年(平成25年)11月1日、第5号としてZetsu(春豊)認定。
- 2014年(平成26年)2月16日、第6号としてScott(春輝)を認定。
- 2014年(平成26年)3月13日、第7号としてhebari(春武)を認定。
- 2014年(平成26年)、スイスの緊縛師を第8号として認定。春蜘。
- (第9号は欠番)
- 2014年(平成26年)4月9日、第10号として紫(春晏)を認定。
- 2015年(平成27年)11月18日、第11号としてMichael Ropeknightを認定。
- 2016年(平成28年)2月10日、飛室イヴ(春宵)
- 2016年(平成28年)2月10日、荊子(春繭)
- 2016年(平成28年)2月9日、第15号としてDavide La Grecaを認定。
雪村流を学んだ人々
- 春童(Haruwarabe):小出英二:最初の弟子[1]
- 春飄(Haruhyou):アマチュア[2]
- 春朧
- 春恵
- 春宵(Haruyoi):飛室イヴ。雪村流縄遊戯指導員
- 春嶺(Harumine):長田スティーブ。雪村流縄遊戯指導員第1号
- 雪長マックス:雪村流縄遊戯指導員第2号
- 春翔(Haru Kakeru):Nuit de Tokyo。雪村流縄遊戯指導員第3号
- 春虎(Harutora):Master "K"。雪村流縄遊戯指導員第4号
- 春豊(Haruyutaka):Zetsu。雪村流縄遊戯指導員第5号
- 春輝(Haruteru):Scott。雪村流縄遊戯指導員第6号
- 春武(Haruisamu):hebari。雪村流縄遊戯指導員第7号
- 春蜘(Harukumo):スイス。雪村流縄遊戯指導員第8号
- 春晏(Haruan):紫。雪村流縄遊戯指導員第10号
- Michael Ropeknight。雪村流縄遊戯指導員第11号
- 春繭(Harumayu):荊子。雪村流縄遊戯指導員
- Davide La Greca。雪村流縄遊戯指導員第15号
- 春雹(Haruhyou):辻本好二[3][4]
- 春雛(Haruhina):笠木忍
- 春霰(Haruarare):馨子[5]
- 春※[注 2](Haru-uzumaki);真珠[5]
- 春薇(Haruzenmai):アマチュア。日本人。
- 春湖(Haruko):宇野悦司
- 春満(Haru Mituru):LeSquale。フランス。2014.3.13
- 春椿(Harutsubaki):Camelia Tsubaki。アルゼンチン。
- 春蜜(Harumitsu):オーストリア
- 春露(Harutsuju):Georg Barkas
- 安藤ボン
- ボテル
雪村流における縄尻
一般的には縄尻を、2つに折った縄(折り掛け縄) の「開放端」(折り返しではない方)を意味する表現として用いる場合が多い。 しかしながら、雪村春樹の雪村流では、縄尻を縛り手による「受け手のコントロールに用いる縄」として用いている。すなわち、縄の特定部分を表わすというよりはむしろ、機能的な分類による縄の種類を表している。この意味では縄尻の古典的な用法である「罪人などを縛った縄の一端を余して連行する人が持つ部分」に近い使い方とも言える。
雪村流では「後手縛りの手首近く」「足首」「首」「髪」などにコントロールの起点となる「留め」や「結び」を形成し(これを「縄尻を取る」と表現する)、ここから伸びるいわゆる縄の端、すなわち一般的な意味での縄尻を引く際の「力」「方向」「質」を変えることで(これを「縄尻を引く」と表現する)受け手の感情のコントロールをおこなう。同時に、受け手からの反応を縄尻を通じて受け取る。すなわち、「縛り手」と「受け手」がコミュニケーションをおこなう機能をもった縄が『縄尻』となる。
雪村流での「縄尻」の用法
- 縄尻:「後手縛りの手首近く」「足首」「首」「髪」などにコントロールの起点部分から、縛り手が握る縄の部分までの領域に相当する縄を意味する。受け手とのコミュニケーションに用いる、機能的な分類での縄のこと。
- 縄尻を取る:「後手縛りの手首近く」「足首」「首」「髪」などに縄尻の起点となる「留め」や「結び」を形成すること。
- 縄尻を引く:縄尻を引く際の「力」「方向」「質」を変えることで受け手の感情のコントロールをおこなうこと。縄を用いず、縄尻の起点となる「後手縛りの手首近く」「足首」「首」「髪」部分を、直接手でコントロールする場合もある。
雪村春樹語録
縄尻
- 「縛った相手の縄尻を引いたり強弱をあたえコミュニケーションを取りながら、縛りのパターンを変化させて遊ぶのがいちばんの醍醐味。縛ってゆくうち、あうんの恋愛劇みたいなことになる」(Twitter, 2014)
- 「縄尻の持ち方はたとえば、釣りの糸… 釣り糸に気持ちをこめて引くような感じです。」(オフィシャルサイト&ブログ, 2013)
- 「縄に荷がかかるのを感じてから縛らんと相手に馴染まん縄になる」(Twitte, 2015.11.26)
- 「基本 親指と人さし指で引くことが多い 引く角度 強さ 縄尻の握り方でコミニケーションが変化して面白い」(Twitte, 2015.11.29)
- 「縄の行き先で気持ちも変わるんやでぇ。」(私信 to U)
縄遊戯
- 「SMプレイはやっぱり、駆け引き・・・技の出し方みたいなもんやろ。」(S&Mスナイパー1997.10)
- 「縄で、情をかわす。縛りって格闘技や。言葉のない、恋愛小説みたいやて。」(オフィシャルサイト&ブログ, 2014頃)
- 「わしの縄は『情』で縛る縄なんで、女性にとっては『なんぎな縄』や」(私信 to U)
- 「触ったら終わりや」(私信 to U)
- 「縛るこちらのきもちも伝えながら相手とコミュニケーションしながら縛るということが、とても重要」(Twitter, 2014)
- 「羞恥心 マゾの仕草など楽しむには、座ってアドリブでしばる。立ったままで縛るよりも相手との関係性が多様。だからこちらの縄裁きも複雑になって面白いわけで まー 立って縛ったら、作業になるからなぁ」(Twitte, 2015.11.27)
- 「縛ってる女に気持ちが入っているときはいいが、縛ることだけに気持ちがいくとプレイはだるくてみてられない」(Twitte, 2015.12.08)
- 「縛り手はなるべく動かないほうがええ。布団の上で座って縛るし、相手を動かすほうが説得力あるというか、もう俺のもんやで…ゆう感覚味わってもらえるというか。マーこちらがバタバタ動くとカッコつかんしな。」(Twitte, 2016.1.13)
ゆる縄
- 「俺の縄はゆるいねん。ゆる縄や。ただそのゆるさの中で女は芝居すんねん。」(緊縛の情愛)
- 「きつうしばるのはだれでもできるけど弱く縛るのは難しいんや。」(私信 to U)
- 「『縄のあそび』いうてんやけどな。自動車のハンドルにも『あそび』ってあるやろ。あれと一緒や。ガチガチに縛ってもうたら、気持ちよう芝居でけへん。」(緊縛の情愛)
- 「Mはリアクションしたいねん。もって生まれた芝居心いうかな。そのパリエーションやキャラが多いほど面白いわけや。」(緊縛の情愛)
- 「M女も、M女する舞台あげてやらんとできへん。」(緊縛の情愛)
- 「縛りの強さや締め具合。「ここ」の塩梅はそれぞれに違う。だから初めての縄はゆるく縛る… 相手の反応みながら、やりとり駆け引きしながら締めてゆく。」(Twitter, 2016.2.24)
女の人
- 「ほんまに怒った顔とか、ほんまに苦しい顔とかは、あんま見たないな。」(緊縛の情愛)
- 「女の人は何度イかしても往生せぇーへんからな。」(私信 to U)
- 「ホンマに尽くすM女なんて知らんわ。」(私信 to U)
- 「『舐めたろか』も『舐めさせてください』も同じことや」(私信 to U)
- 「一回目で向こう(M女)はこちらの容量がわかる。受け手の方がわかる。」(私信 to U)
- 「女の人喜ばそうと思うと、いろんなことせなあかんから、大変や。」(私信 to U)
縄について
- 「いつも私が使用する縄は太さ4ミリ、混合繊維の麻縄です。粗めの三本縒りの縄です。」「細かい三本縒りの縄は頑丈で強く、締まりも良いのですが、強弱をつけて縛る私としてはあまり締まりすぎると解きにくいので苦手。縛られる相手の肌も傷が深いようやし。」(オフィシャルサイト&ブログ, 2012)
- 「太さ4ミリで長さ7メートルの麻縄を半分折にして使っています。」「4ミリという太さは女性の手首や足首を縛ったときに見た目のバランスが良い。あまり太すぎると手首と足首の華奢なラインが消えてしまうからです。」(オフィシャルサイト&ブログ, 2013)
- 「ほんまは4.5ミリやけど、すぐに4ミリになってまう」(私信 to U, 2016.1.29)
- 「最近は体格のいいM女さん多いから、7.5mにしとる」(私信 to U)
- 「まぁ、太い縄使う時もあるけど、それはそれや。自分の表現でいえば4ミリやねん。」(緊縛の情愛)
- 「(縄は)、撮影で使っとると半年で切れんねん。保たへんから縄に執着する時間もあれへん。」(緊縛の情愛)
- 「縛る作業見せられてもかなん。何を見せたいのか分からん[6]。」
- 「みんな受け手のこと考えてへんやん。自分のことばっかり考えてる[6]。」
引用文献
- ↑ 「緊縛の情愛」
- ↑ 私信 to U, 2015.11.26
- ↑ 「縛師 雪村春樹」in 龍の粒:水上竜士の個人的つぶやき
- ↑ 「雪村流 縄遊戯 始動」in 望月正仁:神宮前社長行動記録
- ↑ 5.0 5.1 責女目線(セメジョメセン)
- ↑ 6.0 6.1 雪村春樹 私信 to U. 2015.1.13