「水野好美」の版間の差分
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*[[伊藤晴雨]]『'''非小説 性液(八)'''』[[奇譚クラブ]]1954年(昭和29年)9月号, [http://nawa-art.com/backnumber/1950/195409/01/067.html p72] [http://nawa-art.com/backnumber/1950/195409/01/068.html p73] [http://nawa-art.com/backnumber/1950/195409/01/069.html p74] [http://nawa-art.com/backnumber/1950/195409/01/070.html p75] | |||
*'''豊吉'''は地方巡業を終えて東京に戻り、[[真砂座]]に出て居る頃の話。興行主は'''篠山吟葉'''。座長は'''柴田善太郎'''。'''山崎長之輔'''、'''[[若水美登里]]'''、'''中村秋幸'''などと。 | |||
*'''中村友江'''は一時新橋の芸妓をしていたが、身請けされた模様。 | |||
*'''細野'''は'''豊吉'''と分かれて志村松之助の一座に。 | |||
*狂言は'''米光関月'''の『女相場師』。この中の娘を縛る場面を'''豊吉'''が。相手は'''久保田清'''という女形で、'''豊吉'''は'''細野'''の事を思い出す。 | |||
*かつて警視庁が日比谷公園の男娼を捕らえたところ、その大部分が先代中村歌右衛門の門弟だった。 | |||
*'''豊吉'''はある夜、執念深く'''久保田清'''を口説いたが、横っ面をお見舞いされ、'''[[若水美登里]]'''のところに連れて行く。 | |||
:'''[[若水美登里]]'''は本名を浜の助。畳屋の息子。[[常磐座]]で[[水野好美]]の弟子となる。オカマで[[奇譚クラブ]]でも有名。 | |||
:現在では引き幕は影も形もなくなったが、其の頃は緞帳幕は卑しいと用いなかった。帝国劇場が最初に用い始めた。 | |||
*'''豊吉'''と'''[[若水美登里]]'''は同棲を始める。花井お梅の居たという家の裏。 | |||
*'''[[若水美登里]]'''を芸妓の姿にして縛って居る時に、隣の'''中村友江'''が物騒がしくなり、[[曾我廼家五九郎]]が飛び込んでくる。'''中村友江'''に徳利で殴られたと逃げ去っていく。 | |||
*場所が変わって銀座にオープンしたカフェーライオンで頭に怪我をした[[曾我廼家五九郎]]と'''竹波'''。カフェーの君子という女給が、新派俳優の女形、'''西原美津夫'''だという話をしている。 | |||
*この'''竹波'''、後の回で「尾竹々波」と出てくる。'''尾竹竹坡'''のことなのか、それをもじった、自分の投影なのか不明。 | |||
:'''尾竹竹坡''':おたけ ちくは。1878-1936。明治から昭和期の浮世絵師、日本画家。尾竹国観は弟。 | |||
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2016年7月15日 (金) 13:32時点における版
みずの こうび、1893年(明治26年)-1932年(昭和7年)
概要
別名
略歴
1897年(明治30年)、御園座で新演劇好美団 水野好美・中野信近一座公演。
1899年(明治32年)、伊藤晴雨が水野好美一座の常磐座での「悪魔払い」の中の責め場に心を奪われる[1]。
エピソード
伊藤晴雨『非小説『性液』』第8回
- 伊藤晴雨『非小説 性液(八)』奇譚クラブ1954年(昭和29年)9月号, p72 p73 p74 p75
- 豊吉は地方巡業を終えて東京に戻り、真砂座に出て居る頃の話。興行主は篠山吟葉。座長は柴田善太郎。山崎長之輔、若水美登里、中村秋幸などと。
- 中村友江は一時新橋の芸妓をしていたが、身請けされた模様。
- 細野は豊吉と分かれて志村松之助の一座に。
- 狂言は米光関月の『女相場師』。この中の娘を縛る場面を豊吉が。相手は久保田清という女形で、豊吉は細野の事を思い出す。
- かつて警視庁が日比谷公園の男娼を捕らえたところ、その大部分が先代中村歌右衛門の門弟だった。
- 豊吉はある夜、執念深く久保田清を口説いたが、横っ面をお見舞いされ、若水美登里のところに連れて行く。
- 若水美登里は本名を浜の助。畳屋の息子。常磐座で水野好美の弟子となる。オカマで奇譚クラブでも有名。
- 現在では引き幕は影も形もなくなったが、其の頃は緞帳幕は卑しいと用いなかった。帝国劇場が最初に用い始めた。
- 豊吉と若水美登里は同棲を始める。花井お梅の居たという家の裏。
- 若水美登里を芸妓の姿にして縛って居る時に、隣の中村友江が物騒がしくなり、曾我廼家五九郎が飛び込んでくる。中村友江に徳利で殴られたと逃げ去っていく。
- 場所が変わって銀座にオープンしたカフェーライオンで頭に怪我をした曾我廼家五九郎と竹波。カフェーの君子という女給が、新派俳優の女形、西原美津夫だという話をしている。
- この竹波、後の回で「尾竹々波」と出てくる。尾竹竹坡のことなのか、それをもじった、自分の投影なのか不明。
- 尾竹竹坡:おたけ ちくは。1878-1936。明治から昭和期の浮世絵師、日本画家。尾竹国観は弟。
代表作
引用文献
- ↑ 団鬼六『外道の群れ―責め絵師伊藤晴雨をめぐる官能絵巻』(1996, 朝日ソノラマ)
注釈