人間探究
にんげんたんきゅう。高橋鐵が中心となり1950年(昭和25年)に創刊された性科学月刊誌。1953まで。伊藤晴雨が、自伝をはじめ精力的に記事を書いていた。
概要
「文化人の性科学誌」として高橋鐵が中心となり第一出版社から1950年(昭和25年)5月に創刊された月刊誌。第一出版社は、『人間探究』を発行するために、高橋鐵が『改造』の編集長らと共に作ったとされている。カストリ雑誌最後期の雑誌として分類されるケースもある。
発行年・出版社
1950年(昭和25年)5月〜1953年(昭和28年)8月、第一出版社から探究社へ。
発行人・編集人
編集人:奥田十三生
編集・発行人:石川四司 (第14号,第22号)
主な出来事
1950年(昭和25年)、5月号創刊号。編集人:奥田十三生、発行人:酒井孝で定価70円。高橋鐵が主幹[1]。
1950年(昭和25年)9月、坂ノ上言夫『生殖伝説について』人間探究1950年(昭和25年)9月号, p13
1951年(昭和26年)1月15日、第8号,
1951年(昭和26年)2月15日、第9号
- p16, 伊藤晴雨『春畫功罪論 本邦春画略史2』
1951年(昭和26年)5月1日、人間探究 第11号 増刊 『性と犯罪特集』発行。
1951年(昭和26年)9月、人間探究 第16号 増刊 『日本性人物史』発行。
1952年(昭和27年)2月15日、人間探究 第21号。
1952年(昭和27年)2月15日、人間探究 第22号。
1952年(昭和27年)、編集上の食い違いから高橋鐵が去る[1]。
1953年(昭和28年)6月1日、六・七月合併号。発行所は探究社。編集・発行人は奥田十三生。定価95円。
1953年(昭和28年)8月、通算34号[注 2]で終刊[1]。
主な執筆陣
高橋鐵 伊藤晴雨 斎藤昌三 武野藤介 宮武外骨 坂ノ上言夫 吉田機司 吉田精一 雪吹周 小野常徳 岡田甫 岡本薫 神近市子 小倉ミチヨ 青山繁 森銑三 伏見沖 白銀万雅野
表紙画
浜田稔(昭和27年11月号)
エピソード
- 創刊号の内容は「グラビア 人類性生活五万年史・裸体美をどう見る?」「マルクス=レーニンの性生活」高橋鐵「性行為に於ける表情の研究(性感度の鑑別法)」「討論会 社会問題としての性=神近市子・羽仁説子・高橋鐵」など。
- 同時期に、高橋鐵はあまとりあ社(=久保書店)から『あまとりあ』を出していた。
- 1952年(昭和27年)に『秘版艶本の研究 別冊人間探究』が2冊出ている。