テンプレート:八木静男

都築峯子『瀕死の白鳥』奇譚クラブ1953年(昭和28年)10月号より

やぎ　しずお、つづき　みねこ、(生年不詳)。1950年(昭和25年)頃から「情艶新集」で活動。「奇譚クラブ」には都築峯子の名で1953年から登場。風俗草紙、裏窓にも発表。須磨利之とは同郷の友人。裏窓では都築峰子の変名。

概要

絵師。奇譚クラブでは都築峯子の変名で挿絵を描き、須磨利之の移動に伴い、風俗草紙に八木静男で絵を描いた。須磨利之とは古くからの同郷の友人。裏窓では八木静男の名で。

別名

Shizuo Yagi 都築峯子 都築峰子 八木静男

略歴

1950年(昭和25年)、情艶新集2月号に八木静男の名前で挿絵。

1953年(昭和28年)10月、都築峯子の変名で奇譚クラブ10月号に登場。

1961年(昭和36年)、須磨利之、濡木痴夢男、深井俊彦で縛った女性を見せる。

エピソード

• 須磨利之と絵描き仲間。須磨利之が初期に挿絵を描いていた「情艶新集」の出版社に寄宿してていた。
• 「情艶新集」の出版社の編集部の2階に寄宿しており、そこに川内康典がカレーライスを食べに寄っていた。
• 「陰惨なテーマを描いていても、どこかに甘美で、夢幻的な味わいがある。」「あまりにも個性的であるがゆえに、須磨、柴谷のように、画調を変え、名前を変えて、さまざまな性向、嗜好の画を描き分けるという器用さはない。」。
• 「M小説のイラストは八木静男で描き、S小説の場合は、都築峯子で描こうという意志があったのかもしれない」。
• 「須磨は八木静男のことを「八木ちゃん」と呼んでいた。同郷人の絵描き仲間として、かなり親しかったように思う。須磨が「ちゃん」付けで呼んだ人間は、私の知る限りほかにはない」。

主な作品

• 米田廉太『都会の女豹』情艶新集1950年(昭和25年)2月号の挿絵。
• 津森澄子・都築峰子(画)『瀕死の白鳥』奇譚クラブ1953年(昭和28年)10月号, 口絵
• 行田和子『拷問部屋』奇譚クラブ1953年(昭和28年)11月号の挿絵。
• 青山三枝吉『悦虐の旅役者』の挿絵(都築峯子)、1953年(昭和28年)11月号
• 都築峯子(画)・大川由紀子(案)『女囚処刑の図』奇譚クラブ1953年(昭和28年)12月号, グラビア
• 八木静男『嗤う能面』風俗草紙1953年(昭和28年)12月増刊号, グラビア
• 八木静男『白い玩具の映像』風俗草紙1954年(昭和29年)1月号, グラビア
• 真木不二夫『魔性の姉妹』の挿絵(八木静男)、奇譚クラブ1954年(昭和29年)3月号
• 鳴海玄吉・都築峰子(画)『戀人形』裏窓1957年(昭和32年)11月号
• 豊中夢夫・都築峰子(絵)『郡氏の応接室』裏窓1963年(昭和38年)2月号
• 宮古志満夫・都築峰子(絵)『和装恋慕』裏窓1963年(昭和38年)3月号
• 画集『縄と女』編集・譚奇会　1970年12月10日発行　三崎書房
• 安芸蒼太郎『密戯の始まり』SM奇譚1976年(昭和51年)6月号。挿絵：都築峰子
• 安芸蒼太郎『悦虐ろまん』SM奇譚1981年(昭和56年)4月号。挿絵：都築峰子

ギャラリー

• 

  『瀕死の白鳥』奇譚クラブ1953年(昭和28年)10月号より

• 

  奇譚クラブ 1954年(昭和29年)3月号より

• 

  北野竜一『続・私の愛した女優 しのび逢い刺青情話』裏窓 1963年(昭和38年)7月号より。都築峰子名義。