橘小夢

大正から昭和にかけて活躍した絵師。「雪姫」「八百屋お七」などの古典を題材に、数奇な運命を背負って生きる妖艶な女性を描いた作品が多い。

橘小夢『雪姫』(制作年不明)

橘小夢『八百屋お七』(大正中期)

橘小夢『澤村田之助』(1934)(皆川博子「花闇」の表紙絵)

たちばな　さゆめ、1892年(明治25年)-1970年(昭和45年)

概要

主に大正から昭和にかけて活躍した絵師。古典作品、小説などに題材を取り、数奇な運命を背負って生きる妖艶な女性を描いた作品が多い。

別名

english

略歴

1892年(明治25年)10月12日、秋田市西線小屋町に生まれる。父・加藤則幹は漢学者。

1908年(明治41年)、上京。白馬会研究所にて洋画を学ぶ。黒田清輝に学ぶ。

1911年(明治44年)、川端画学校にて日本画を学ぶ。川端玉章に学ぶ。

1930年(昭和5年)9月1日、獵奇畫報9月号の扉絵に橘小夢の『青春の夢』

1933年(昭和8年)、第1回『優奇世絵展』(個展)を開催。

エピソード

• 生来の心臓病の影響で体調がおもわしくないことも多かった」。
• 自ら「ビアズリ一、ベックリン、ムンク、ロダン、ダピンチに驚異を感じ興奮を覚え」と記述。
• 画号を、画学生時代は「王章」と称し、明治のある時期から「橘小夢」。

代表作

新聞

• 『不思議新聞』(不明)、発行印刷：オリオン社、企画編集：日本生活心理学会内異常現象研究所、執筆：高橋鐵、江戸川乱歩、藤沢衛彦、浅田一、橘小夢。4ページ。