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雑誌名の名付け親は[[菊池寛]]で<ref name="matsuo">松尾秀夫『'''りべらる事はじめ'''』in [[山岡明]]編『'''カストリ復活版 戦後40年―発掘! 戦後大衆雑誌=世相と風俗'''【永久保存版】』(日本出版社) | 雑誌名の名付け親は[[菊池寛]]で<ref name="matsuo">松尾秀夫『'''りべらる事はじめ'''』in [[山岡明]]編『'''カストリ復活版 戦後40年―発掘! 戦後大衆雑誌=世相と風俗'''【永久保存版】』([[日本出版社]]) </ref>、戦後すぐの1946年(昭和21年)から1956年(昭和31年)まで発行された雑誌。ただし、1955年(昭和30年)8月には『[[漫画タイム]]』へと誌名改題されている。[[カストリ雑誌]]と分類されることもあるが、文芸誌の1つに位置づける場合が多い。 | ||
</ref>、戦後すぐの1946年(昭和21年)から1956年(昭和31年)まで発行された雑誌。ただし、1955年(昭和30年)8月には『[[漫画タイム]]』へと誌名改題されている。[[カストリ雑誌]]と分類されることもあるが、文芸誌の1つに位置づける場合が多い。 | |||
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*誌名変更前後に行った「編集上の改革」は読者の支持を得たらしく、これで苦難を乗り越えられたと当時の編集者が語っている<ref>無署名「編集後記」『[[りべらる]]』1955年(昭和30年)9月号</ref>。 | *誌名変更前後に行った「編集上の改革」は読者の支持を得たらしく、これで苦難を乗り越えられたと当時の編集者が語っている<ref>無署名「編集後記」『[[りべらる]]』1955年(昭和30年)9月号</ref>。 | ||
*橘外男、山田風太郎、横溝正史といった探偵小説文壇の作家も作品を発表している。 | *橘外男、山田風太郎、横溝正史といった探偵小説文壇の作家も作品を発表している。 | ||
*本誌を[[カストリ雑誌]]に分類する資料もあるが、このカテゴライズには異論も多く、[[吉行淳之介]]は「[[カストリ雑誌]]の範疇に入らず」と述べている<ref>[[吉行淳之介]]『'''回想の中のカストリ雑誌''' | *本誌を[[カストリ雑誌]]に分類する資料もあるが、このカテゴライズには異論も多く、[[吉行淳之介]]は「[[カストリ雑誌]]の範疇に入らず」と述べている<ref>[[吉行淳之介]]『'''回想の中のカストリ雑誌'''』in [[山岡明]]編『'''カストリ復活版 戦後40年―発掘! 戦後大衆雑誌=世相と風俗'''【永久保存版】』([[日本出版社]]) </ref>。 | ||
*『[[りべらる]]』時代にB6判の増刊号も何冊か発行された。 | *『[[りべらる]]』時代にB6判の増刊号も何冊か発行された。 | ||
*誌面のリニューアルに伴い、岩堀泰三「新源氏物語」は連載1回目で中絶。 | *誌面のリニューアルに伴い、岩堀泰三「新源氏物語」は連載1回目で中絶。 |
2011年3月8日 (火) 08:31時点における版
りべらる
概要
雑誌名の名付け親は菊池寛で[1]、戦後すぐの1946年(昭和21年)から1956年(昭和31年)まで発行された雑誌。ただし、1955年(昭和30年)8月には『漫画タイム』へと誌名改題されている。カストリ雑誌と分類されることもあるが、文芸誌の1つに位置づける場合が多い。
発行年・出版社
1946年(昭和21年)創刊号から1955年(昭和30年)4月号まで太虚堂書店
1955年(昭和30年)5月号以降は白羊書房
発行人・編集人
発行者:吉田一郎、中村誠、別所忠男
編集人:町田進、中村誠
主な出来事
1946年(昭和21年)、太虚堂書店より創刊。発行者:吉田一郎。
1947年(昭和22年)2月号に舟橋聖一『切られお富』挿絵が岩田専太郎
1952年(昭和27年)、山田風太郎『女探偵捕物帖』が8月号から12月号まで連載。挿絵は伊勢田邦彦。
1955年(昭和30年)9月、『漫画タイム』へと誌名改題。
1955年(昭和30年)、高木彬光『悪魔の嘲笑』が臨時増刊から1956年(昭和31年)2月20日号まで連載。中絶。挿絵は堂昌一。
1955年(昭和30年)11月、『漫画タイム臨時増刊 お伽読本』第1号を発行。
1956年(昭和31年)2月、終刊。
エピソード
- 創刊当初の事情については、元編集長の松尾秀夫が「りべらる事はじめ」[1]で当時の事を詳しく書いている。
- 『りべらる』時代は月刊誌だったが、雑誌名が『漫画タイム』に変更されてからは月2回の発行となる。
- 『漫画タイム臨時増刊 お伽読本』が1955年(昭和30年)から1956年(昭和31年)にかけて全3冊発行された。
- 誌名変更前後に行った「編集上の改革」は読者の支持を得たらしく、これで苦難を乗り越えられたと当時の編集者が語っている[2]。
- 橘外男、山田風太郎、横溝正史といった探偵小説文壇の作家も作品を発表している。
- 本誌をカストリ雑誌に分類する資料もあるが、このカテゴライズには異論も多く、吉行淳之介は「カストリ雑誌の範疇に入らず」と述べている[3]。
- 『りべらる』時代にB6判の増刊号も何冊か発行された。
- 誌面のリニューアルに伴い、岩堀泰三「新源氏物語」は連載1回目で中絶。
- 雑誌名を変更した理由については「真面目くさった世の中、漫画でウップンを晴らそう」という願いがあった事が当時の資料から伺える[4]。
- 高木彬光「悪魔の嘲笑」は雑誌廃刊によって中絶したが、後に『宝石』へ改稿版が連載発表された。
- 1960年(昭和35年)に財団法人日本美術協会から復刊されるが巻号数は引き継いでいない。