「ローマSM事故」の版間の差分
(→事件の概要) |
編集の要約なし |
||
29行目: | 29行目: | ||
==Mの緊縛習熟度== | ==Mの緊縛習熟度== | ||
MはイタリアのSMコミュニティーでは一定の認知度をもっていたようだが、どの程度の技術をもっていたかは不明<ref group="注">イタリアSMコミュニティーの関係者は“That guy was known from some people in the community“と証言。</ref>。 | MはイタリアのSMコミュニティーでは一定の認知度をもっていたようだが、どの程度の技術をもっていたかは不明<ref group="注">イタリアSMコミュニティーの関係者は“That guy was known from some people in the community“と証言。</ref>。 | ||
当初「『緊縛のプロ』と自称していたが、取り調べが進むにつれ緊縛は素人で、首になわをかける縛りは事件当日に初めておこなったと証言しだしたとする書き込みもある<ref name="sankaku"></ref>。 | |||
Mのブログなどの[http://www.flickr.com/photos/42602285@N00/5833602445 写真作品]には緊縛作品がないために、習熟度を推量することは不可能。 | Mのブログなどの[http://www.flickr.com/photos/42602285@N00/5833602445 写真作品]には緊縛作品がないために、習熟度を推量することは不可能。 | ||
「最近ローマの緊縛スクールも行っている」という情報があるが、これはむしろ初心者である可能性を支持する。 | 「最近ローマの緊縛スクールも行っている」という情報があるが、これはむしろ初心者である可能性を支持する。 |
2011年9月15日 (木) 09:08時点における版
概要
2011年(平成23年)9月10日未明にイタリア・ローマの郊外ブファロッタ(Bufalotta)において女学生Paola CaputoさんがSMプレイ中に誤って死亡した。この記事は『日本式Shibariセックスゲームで学生が死亡』と発信されまたたくまに世界中に広まった。事故はおそらく、飲酒状態での無謀な「窒息プレイ」が招いたものと思われる。「Shibari」「Kinbaku」にネガティブなイメージを関連づけられると、欧米のKinbaku愛好家に衝撃が走った事件となった。
事件の背景
2011年(平成23年)はイタリアではちょっとしたShibariブームだった模様である。事件の起こったまさにその日にも、日本のShibari文化を紹介するイタリア語の記事が出ている。9月14日にはミラノで緊縛のイベントも予定されていた。このような中で起こった事件であったために、「Shibari」がクローズアップされたものと考えられる。
事件の概要
容疑者のエンジニアであるM(42歳)は、2011年(平成23年)9月9日の午後2時にFacebookを通じて被害者であるCaputoさん(24歳)、Federica(23歳)さんを遊びに誘う。この3人はそれぞれ以前からSMプレイを楽しんでいた仲だったようだ。午後7時からローマの愛好者の間では有名なクラブで遊び、その後、アーティストのサークルに移動(容疑者のMは写真家としても活動)。
このクラブとサークルで3人はビールとラム酒、消化剤と、そして、女性のどちらかがもっていたハシシを摂取。どの程度摂取したのかは不明。
2011年(平成23年)9月10日未明、サークルを後にした3人はブファロッタ(Bufalotta)に移動し、Caputoさんがバイトをしていた地下駐車場のボイラー室ででShibariプレイを開始する。
MはまずFedericaさんを着衣緊縛する。Federicaさんを縛ったロープを高い位置を走るボイラー管にかけて、反対側の縄で、次にCaputoさんを立った姿勢で縛る。
細かい結び目がたくさん形成されていたとの報道[1]なので、相応の緊縛をほどこしていたものと考えられる。
縛り終えてすぐにCaputoさんの調子が悪くなり、意識を失う。体重がロープにかかり、2人の首が絞まりだす。
2人を縛り終えた後にさらにM自身も連縛しようとし、ここでMが一時失神したとするする書き込みもある[2]。
MはまずFedericaさんのバッグにあったはずのナイフを探すが、みつからず、次に自分の車に取りに行く。戻ってきた時には危機的な状態だったために、救急車を呼ぶ。
Caputoさんは死亡、Federicaさんは昏睡状態で病院に収容。
Mは現場で過失致死で逮捕。その後、殺人罪で告発[1]されるが、殺意はなしとあれ拘留を解かれ自宅に戻される。
Mの緊縛習熟度
MはイタリアのSMコミュニティーでは一定の認知度をもっていたようだが、どの程度の技術をもっていたかは不明[注 1]。
当初「『緊縛のプロ』と自称していたが、取り調べが進むにつれ緊縛は素人で、首になわをかける縛りは事件当日に初めておこなったと証言しだしたとする書き込みもある[2]。
Mのブログなどの写真作品には緊縛作品がないために、習熟度を推量することは不可能。
「最近ローマの緊縛スクールも行っている」という情報があるが、これはむしろ初心者である可能性を支持する。
事故に備えて切断用のナイフを(車の中にではあるが)を準備していたとすればある程度の知識があったものと推察できる。
事件の報道と衝撃
2011年(平成23年)9月10日、イタリア発のニュースとして発信。「日本式「Shibari」によるセックスゲームにより少女二人が死傷」といった内容で「Shibari」の名前が全面になり報道された。
イタリアではShibariが人気を集め出してきたところであったために、イタリアのSMコミュニティーは「事件は窒息プレイによる悲惨な事故であり、Shibariとは全く関係がない」と事件をShibariと切り離そうと動いた。欧米のKinbakuコミュニティーでもこれを機にKinbakuプレイのリスクを再認識しようとの動き[注 2]。
関連リンク
初期報道
- 9月10日、ローマのCorriereテレビの報道(タイトルに「日本式Shibari」を用いている)
- 9月11日、ヤフー・イタリアでの報道
- 9月11日、オーストリアでの報道(タイトルは「日本式緊縛による死」)
- 9月12日、オーストラリアでの報道
- 9月12日、ヘラルド・サン・オーストラリアでの報道
- 9月12日、ビジネスインサイダー・ヨーロッパでの報道
- ANSA.it 9月10日
- 死を招いた日本のShibariとは
- Strong Newspaper 9月12日
- TechinsightJapan編集部 椎名智深
- ANSA.it 9月13日
- giornalettismo.com9月13日