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'''やまべ　のぶお'''、1933年(昭和8年)<ref name="yamabe">[[山邊信夫]]氏へのインタビュー by U (2010.5.2)</ref> - は[[ピンク映画]]プロダクション「[[ヤマベプロ]]」の社長を経てTV関係で活躍。[[谷ナオミ]]は[[ピンク映画]]デビュー後まもなく[[ヤマベプロ]]の所属となり、その後、1970年代中頃まで[[山邊信夫]]が[[谷ナオミ]]のマネージャーであった。また、[[団鬼六]]は1960年代後半、[[ヤマベプロ]]の専属脚本家として多くの[[ピンク映画]]脚本を書いた。[[団鬼六]]、[[谷ナオミ]]、そして[[東てる美]]の育ての親として、昭和SM文化の形成に深く関与している。[[山邊信夫]]自身にSMの趣味があったという記録はない。
==活動内容==
映画監督。ディレクター。

==別名==
山辺信雄、山辺信夫、岸信太郎

==略歴==
1933年(昭和8年)、浅草生まれ<ref name="yamabe"></ref>。

1950年代、山本薩夫、今井正らの独立系の監督の製作に関わる<ref name="yamabe"></ref><ref group="注">山本と3本、今井と4本仕事をする。</ref>。

1958年(昭和33年)頃、西村俊一<ref group="注">1928年(昭和3年)生まれのプロデューサー。『月光仮面』『隠密剣士』『水戸黄門』『大岡越前』で有名。1957年（昭和32年）、「宣弘社」がテレビ番組『月光仮面』を企画した際に、原作者である川内康範が、宣弘社の小林利雄社長に西村を紹介。年末に宣弘社に入社。</ref>に誘われ「宣弘社」に入社。音響を担当<ref group="注">『遊星王子』(1958.11-1959.9)から『隠密剣士』(1962.10.7ｰ)の頃までいた。他には『月光仮面』『快傑ハリマオ』『ジャガーの眼』など。『実写版アトム』(1959年3月7日)の音楽も担当</ref><ref name="yamabe"></ref>。

1963年(昭和37年)頃、テレビ放送社に入社。『どら猫大将』のアテレコをプロデュース。声優は谷幹一、三遊亭歌奴、立川談志、長門勇など<ref group="注">芸能人を声優とする流れのはしり。</ref>。

1965年(昭和40年)、テレビ放送社に勤めていた時、[[団鬼六]]が入社してくる<ref name="hanatobeni">[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4877282831?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4877282831 [[幻冬舎]]『花は紅―団鬼六の世界』([[幻冬舎]], 1999)]</ref><ref group="注">団の自伝には、しばしば山邊の方が後に入社してきたような記述がある。</ref>。

1965年(昭和40年)頃、[[たこ八郎]]をアフレコの声優として使う<ref group="注">「10チャンネルのディレクターが使ってくれと紹介してきた」と記憶。3年ぐらいヤマベプロにいた。</ref><ref name="yamabe"></ref>。

1965年(昭和40年)、[[団鬼六]]と共に『[[花と蛇]]』を制作。これが[[ヤマベプロ]]の第一回作品となる。監督：[[小林悟]]<ref name="yamabe"></ref>、助監督：[[若松孝二]]<ref name="yamabe"></ref>、緊縛師：[[団鬼六]]<ref name="yamabe"></ref>、出演：紫千鶴<ref group="注">[[山邊信夫]]は「紫千鶴」の名前にはっきとした記憶が無い。「タカオユリ」ではなかったか、と述べている。</ref>。

1965年(昭和40年)頃、テレビ放送社でダビング作業中に[[本木荘二郎]]と知り合う<ref group="注">しばらくして、「団鬼六を使って『花と蛇』を撮った年・・・・目黒の長崎丸のマンションに本木が来て・・・（映画を撮らして欲しいというので）２つ返事で撮ってもらった。」とある。</ref><ref name="niji">藤川黎一『虹の橋　黒澤明と本木荘二郎』(虹プロモーション､1984)</ref>。

1966年(昭和41年)頃、テレビ放送社が倒産<ref name="yamabe"></ref><ref group="注">[[山邊信夫]]は正確にはテレビ放送社への入社日と倒産日を記憶していない。ただ「3年半」いたことについては記憶がはっきりしている。『どら猫大将』は放送当初から関わっていたのは確実なので、1963年の10月以前に入社していたようである。また、[[団鬼六]]は[[奇譚クラブ]]1966年(昭和41年)2月号『[[鬼六談義]]　日本三文映画』でテレビ放送社と思われる事務所を書いているので、倒産したのは1966年以降と思われる。[[山邊信夫]]はテレビ放送社での仕事と平行してピンク映画製作を行っていた。</ref>。

1966年(昭和41年)、[[山邊信夫|岸信太郎]]の名で自らも映画監督。

1968年(昭和43年)頃、週刊大衆の取材で利用した新宿のクラブで、ホステスをしていた[[谷ナオミ]]を見つて、[[ヤマベプロ]]に入れる<ref name="yamabe"></ref><ref group="注">[[谷ナオミ]]の記憶と不一致なので注意が必要。[[谷ナオミ]]は[[MAGプロ]]のピンハネを知り、[[ヤマベプロ]]に移る、と述べている(西スポ)。</ref>。

1969年(昭和44年)頃、大瀬康一とTV制作会社を始める<ref group="注">OT企画？大瀬康一は1937年10月27日うまれで1958年頃、「宣弘社」で『月光仮面』を製作していた。「宣弘社」つながりである。</ref><ref name="yamabe"></ref>。

1971年(昭和46年)頃、[[谷ナオミ]]と代官山でスナックを始める<ref name="yamabe"></ref><ref name="hebi">[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4877284818?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4877284818 団鬼六『蛇のみちは―団鬼六自伝』([[幻冬舎]], 1997)]</ref><ref group="注">『蛇のみちは―団鬼六自伝』では「小料理屋」となっている。</ref>。

1974年(昭和49年)、[[にっかつ]]からの依頼で[[谷ナオミ]]を『[[花と蛇]]』に出演。緊縛は[[浦戸宏]]。

1974年(昭和49年)、[[東てる美]]が劇団ナオミで初舞台。

1974年(昭和49年)6月、劇団ナオミ<ref group="注">「劇団ナオミ」がいつ頃設立されたのか不明。[[谷ナオミ]]は「[[ヤマベプロ]]時代に作った。劇団のマネージャーは[[山邊信夫]]で、[[たこ八郎]]、北海熊(＝レオナルド熊)などが出ていた。」と述べているのでかなり古いと思われる。</ref>が未成年者の山谷ますみ<ref group="注">当時16才。年齢を偽って入団していた。「いろ包丁」「パンティ大作戦」「性の完全犯罪」に出演。</ref>を雇用していた件で[[谷ナオミ]]、[[山邊信夫]]が逮捕。起訴猶予処分<ref name="nishi">『女優[[谷ナオミ]]：伝説のSM女王』西日本スポーツに1999年(平成11年)2月2日から10月ぐらいまで連載</ref>。

1976年(昭和51年)年頃、[[谷ナオミ]]と破局<ref name="hebi"></ref>。

1976年(昭和51年)、「[[東てる美]]劇団」設立。

1985年(昭和60年)、[[東てる美]]と入籍。

1990年代、MK企画でTV製作の仕事<ref name="yamabe"></ref>。

1995年(平成7年)、フラッシュワンの設立<ref name="yamabe"></ref>。

1996年(平成8年)頃、花井紫と知り合う<ref group="注">花井紫は現在の夫人。1985年に木下由里子として歌手デビューし、TV女優などを経て、現在劇団「は～とふる・はんど」を主宰。</ref><ref name="yamabe"></ref>。

==エピソード==
*「テレビ放送社」は麹町にあった<ref name="yamabe"></ref>。
*「テレビ放送社」では『恐妻天国』『どら猫大将』『ガンビーくんの冒険』や深夜映画など週に5本ぐらいかかえていた<ref name="yamabe"></ref>。
*谷幹一、関敬六、渥美清、立川談志と親しくしていた<ref name="yamabe"></ref>。
*[[団鬼六]]は[[山邊信夫]]の後に入社してきた<ref name="yamabe"></ref>。
*[[奇譚クラブ]]1966年(昭和41年)2月号『[[鬼六談義]]　日本三文映画』に[[団鬼六]]がまだテレビ放送にいるらしき記述がある。ここにも記されているが、依頼主であるTBSが山邊や団がピンク映画を製作していることを問題視していた。[[山邊信夫]]によると、一時、そのことでテレビ放送を退社したが、担当番組の視聴率が下がったために、よりよい条件で再雇用されたとある<ref name="yamabe"></ref>。
*『[[花と蛇]]』の最初の映画作品となる1965年版『[[花と蛇]]』([[ヤマベプロ]], 1965)を制作・監督。
*[[谷ナオミ]]の元内縁関係、マネージャーでもある。後に、[[東てる美]]と結婚。

==代表作==
===映画===
*『花と蛇』
===エッセイ===
*[[山邊信夫|岸信太郎]]『団さんの苦しんだ時代』(「[http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000J7K89M?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=B000J7K89M 平岡正明・岡庭昇『団鬼六・暗黒文学の世界』(三一書房, 1982)])
*[[山邊信夫]]『団さんのシナリオライター時代』([http://www.amazon.co.jp/gp/product/4877282831?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4877282831 『花は紅―団鬼六の世界』([[幻冬舎]], 1999)])

==参考資料==
<references/>
== 注釈==
<references group="注"/>

==お役たちweb==
*[http://ameblo.jp/takashi-san/entry-10627359413.html 映画における緊縛指導　〜番外編5〜　谷ナオミ（１）]

==つながり==
[[団鬼六]]
[[谷ナオミ]]
[[本木荘二郎]]

<metakeywords>ヤマベプロ,山邊信夫,団鬼六,谷ナオミ,ピンク映画,昭和SM</metakeywords>
{{DEFAULTSORT:やまべ　のぶお}}
[[Category:SM周辺文化]]
[[Category:仕掛人]]
[[Category:映画]]
[[Category:総索引]]