「谷ナオミ」の版間の差分
提供：SMpedia
(→別名) |
|||
| 2行目: | 2行目: | ||
'''たに なおみ'''、1948年(昭和23年)10月20日- | '''たに なおみ'''、1948年(昭和23年)10月20日- | ||
==活動内容== | ==活動内容== | ||
女優。1960年代中頃からピンク映画女優として人気。SM関係では[[山邊信夫]]、[[団鬼六]]らの作るSM系のピンク映画に数多く出演している。[[辻村隆]]、[[賀山茂]]との交遊も深い。70年代に入ると[[団鬼六]] | 女優。1960年代中頃からピンク映画女優として人気。SM関係では[[山邊信夫]]、[[団鬼六]]らの作るSM系のピンク映画に数多く出演している。[[辻村隆]]、[[賀山茂]]との交遊も深い。70年代に入ると[[団鬼六]]とのコンビで[[にっかつ]]ロマンポルノでSM映画の女王としての地位を確立。[[にっかつ]]での多くの縛りは[[浦戸宏]]が担当していた。[[谷ナオミ]]自身にSMの趣味はなかったという証言が多い。 | ||
==別名== | ==別名== | ||
| 22行目: | 22行目: | ||
1971年(昭和46年)頃、[[山邊信夫]]と代官山でスナックを始める<ref name="interview">[[山邊信夫]]インタビュー by U, 2010</ref><ref name="hebi">[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4877284818?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4877284818 団鬼六『蛇のみちは―団鬼六自伝』(幻冬舎, 1997)]</ref><ref group="注">『蛇のみちは―団鬼六自伝』では「小料理屋」となっている。</ref>。 | 1971年(昭和46年)頃、[[山邊信夫]]と代官山でスナックを始める<ref name="interview">[[山邊信夫]]インタビュー by U, 2010</ref><ref name="hebi">[http://www.amazon.co.jp/gp/product/4877284818?ie=UTF8&tag=iq05-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4877284818 団鬼六『蛇のみちは―団鬼六自伝』(幻冬舎, 1997)]</ref><ref group="注">『蛇のみちは―団鬼六自伝』では「小料理屋」となっている。</ref>。 | ||
1972年(昭和47年) | 1972年(昭和47年)、[[にっかつ]]『しなやかな獣たち』(監督：加藤彰、主演：田中真理)にゲスト出演<ref group="注">[[にっかつ]]の初出演作品となる。谷の発言では、その前後から日活から出演依頼が続いたが、固辞していたとある。</ref>。 | ||
1974年(昭和49年) | 1974年(昭和49年)、[[にっかつ]]『[[花と蛇]]』に出演。緊縛は[[浦戸宏]]。 | ||
1976年(昭和51年)2月、日劇ミュージックホールに出演。[[団鬼六]]演出による「春の夜の女絵巻」<ref name="net">[http://oniroku.net/ 団鬼六オフィシャルサイト]より(2010)</ref><ref group="注">『The Nichigeki Music Hall』(東宝, 1982)の全記録には団の名前はない。里吉しげみ、伊藤潤演出、松原美紀、コメディ天国出演。</ref>。 | 1976年(昭和51年)2月、日劇ミュージックホールに出演。[[団鬼六]]演出による「春の夜の女絵巻」<ref name="net">[http://oniroku.net/ 団鬼六オフィシャルサイト]より(2010)</ref><ref group="注">『The Nichigeki Music Hall』(東宝, 1982)の全記録には団の名前はない。里吉しげみ、伊藤潤演出、松原美紀、コメディ天国出演。</ref>。 | ||
| 30行目: | 30行目: | ||
1976年(昭和51年)年頃、[[山邊信夫]]と破局<ref name="hebi"></ref>。 | 1976年(昭和51年)年頃、[[山邊信夫]]と破局<ref name="hebi"></ref>。 | ||
1979年(昭和54年)4月7日、『薔薇の肉体』(にっかつ, 1978)に対し、第2回日本アカデミー賞、優秀主演女優賞受賞<ref group="注">舞台があるので授賞式は欠席した。この時の最優秀主演女優賞は大竹しのぶ。他の主演女優賞は梶芽衣子、松坂慶子、吉行和子。</ref>。 | 1979年(昭和54年)4月7日、『薔薇の肉体』([[にっかつ]], 1978)に対し、第2回日本アカデミー賞、優秀主演女優賞受賞<ref group="注">舞台があるので授賞式は欠席した。この時の最優秀主演女優賞は大竹しのぶ。他の主演女優賞は梶芽衣子、松坂慶子、吉行和子。</ref>。 | ||
1979年(昭和54年)、引退。 | 1979年(昭和54年)、引退。 | ||
2010年6月2日 (水) 09:12時点における版
たに なおみ、1948年(昭和23年)10月20日-
活動内容
女優。1960年代中頃からピンク映画女優として人気。SM関係では山邊信夫、団鬼六らの作るSM系のピンク映画に数多く出演している。辻村隆、賀山茂との交遊も深い。70年代に入ると団鬼六とのコンビでにっかつロマンポルノでSM映画の女王としての地位を確立。にっかつでの多くの縛りは浦戸宏が担当していた。谷ナオミ自身にSMの趣味はなかったという証言が多い。
別名
谷尚美、谷直美、谷奈緒美、福田明美(本名)[1]
略歴
1948年(昭和23年)10月20日、博多生まれ[2]。
1960年代、熊本でホステスをする[3]。
1966年(昭和41年)12月、上京。持ってきた50万円を記者と名乗る男にだまし取られる[4]。ウエイトレスやキャバレー勤めをしながら豊原路子[注 1]に弟子入り。体位のモデルなどをやる[2][3]。
1967年(昭和42年)4月、『スペシャル』(関孝二監督)でデビュー。種田正[注 2]のMGAプロに所属[3]。
1968年(昭和43年)、奇譚クラブ5月号の辻村隆『SMカメラハント』に出る。
1968年(昭和43年)、ヤマベプロ作品『続・花と蛇 赤い拷問』(監督：松原次郎、出演：太古八郎)、『花と蛇より 肉の飼育』(監督：松原次郎、岸信太郎、出演：乱孝寿、祝真理、山本昌平、瀬川宏、宮瀬健二)の主演。
1971年(昭和46年)頃、山邊信夫と代官山でスナックを始める[5][6][注 3]。
1972年(昭和47年)、にっかつ『しなやかな獣たち』(監督：加藤彰、主演：田中真理)にゲスト出演[注 4]。
1974年(昭和49年)、にっかつ『花と蛇』に出演。緊縛は浦戸宏。
1976年(昭和51年)2月、日劇ミュージックホールに出演。団鬼六演出による「春の夜の女絵巻」[7][注 5]。
1979年(昭和54年)4月7日、『薔薇の肉体』(にっかつ, 1978)に対し、第2回日本アカデミー賞、優秀主演女優賞受賞[注 6]。
1979年(昭和54年)、引退。
1984年(昭和59年)頃、熊本にスナック「大谷」をオープン[1]。
エピソード
- 団鬼六は1998年(平成10年)の西村京太郎との対談で、「熊本でクラブのママをやっています。それにビデオ販売会社を福岡に作って順調に業績を伸ばしているそうです。・・・年に2・3度会っている。」[8]と述べている。このビデオ会社は春日市にある「ユアーズ・ナオミ」[1]。
代表作
ピンク映画
- 『スペシャル』(1967.4)
- 『肉刑』(1967.8)
- 『処女のためいき』(1967.8)
- 『変質者』(1967.12)
- 『色道仁義』(1968.3)
- 『徳川女系図』
- 『花と蛇より 肉の飼育』
SM雑誌
- 『入学祝』SMコレクター1975年(昭和50年)5月号
参考資料
- ↑ 1.0 1.1 1.2 『女優谷ナオミ：伝説のSM女王』西日本スポーツに1999年(平成11年)2月2日から10月ぐらいまで連載
- ↑ 2.0 2.1 『ドキュメント成人映画』シネトピア10月15日増刊(ミリオン出版, 1978)
- ↑ 3.0 3.1 3.2 みうらじゅん・鈴木義明『永遠の女優 谷ナオミ』(コアマガジン, 2004)
- ↑ 辻村隆『SMカメラハント 真白き柔肌の甘き香り』奇譚クラブ1968年(昭和43年)5月号
- ↑ 山邊信夫インタビュー by U, 2010
- ↑ 6.0 6.1 団鬼六『蛇のみちは―団鬼六自伝』(幻冬舎, 1997)
- ↑ 団鬼六オフィシャルサイトより(2010)
- ↑ 西村京太郎・団鬼六『昭和ヒトケタ世代の現役宣言』幻冬舎『花は紅―団鬼六の世界』pp42-pp52 (幻冬舎, 1999)
注釈
- ↑ 「潮吹き女性」で有名だったトルコ（ソープ）嬢でセックスコンサルタント。『体当りマンハント旅行』(糸文弘監督。オスカープロ, 1966)に主演女優として出ている。松竹の『顔を貸せ』(1966)にも脇役で。著作には『マンハント』(朱雀社, 1959)、『体当たりマンハント旅行記』(第二書房, 1961)『世界の男グルメ・裏のウラ』(広論社, 1987)
- ↑ 俳優。団の著作に「ナオミはTプロダクションの専属なので手が出せなかった。Yがナオミと結婚すると言いだし引き抜いてしまう。その後1年後にTのプロはつぶれる。Yは「独立映画協会」を作り会長におさまる。」とあるが、このTが種田かもしれない。
- ↑ 『蛇のみちは―団鬼六自伝』では「小料理屋」となっている。
- ↑ にっかつの初出演作品となる。谷の発言では、その前後から日活から出演依頼が続いたが、固辞していたとある。
- ↑ 『The Nichigeki Music Hall』(東宝, 1982)の全記録には団の名前はない。里吉しげみ、伊藤潤演出、松原美紀、コメディ天国出演。
- ↑ 舞台があるので授賞式は欠席した。この時の最優秀主演女優賞は大竹しのぶ。他の主演女優賞は梶芽衣子、松坂慶子、吉行和子。
