「松尾書房」の版間の差分

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[[画像:MatsuoSyobou4.jpg|250px|thumbnail|[[ワイルド・プライベート]]臨時増刊として1971年(昭和46年)に出版された『'''[[下着と少女]]'''』]]
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[[画像:MatsuoSyobou2.jpg|150px|thumbnail|[[ユーモアグラフ]]1967年(昭和42年)4月号の[[松尾書房]]の広告]]
[[画像:MatsuoSyobou1.jpg|150px|thumbnail|[[ユーモアグラフ]]1970年(昭和45年)9月号の[[松尾書房]]の広告]]
[[画像:MatsuoSyobou3.jpg|150px|thumbnail|[[週刊実話]]1972年(昭和47年)10月16日号の[[松尾書房]]の広告]]
'''まつおしょぼう'''、[[季節風書店]]にいた[[松尾洋三]]が1967年に創業した出版社。60年代は外国雑誌の通信販売をおこなっていたが1971年に[[ビニ本]]の元祖ともいえる『'''[[下着と少女]]'''』を出版。「[[グリーン企画]]」「[[クロード・アイ]]」などが派生。1984年まで。
==概説==
==概説==
1960年代から1980年代に活動した出版社。1971年に[[ビニ本]]の元祖ともいえる『'''[[下着と少女]]'''』を出版し、やがて東日販経路ではなく通販とアダルトショップに販路を絞り70年代末からの[[ビニ本]]ブームへとつながる。
==歴史==
==歴史==
1968年(昭和43年)頃、[[季節風書店]]の「[[100万人のよる]]」に関わっていた人物が創立<ref name="4th">[[川本耕次]][http://shadow-city.blogzine.jp/net/2010/06/post_0756.html 『昭和ポルノ史 第三章 初期通販本と松尾書房』]</ref>。
1967年(昭和42年)頃、[[季節風書店]]の「[[100万人のよる]]」に関わっていた[[松尾洋三]]が創立<ref name="kawamoto">[[川本耕次]][http://web.archive.org/web/20120209021437/http://shadow-city.blogzine.jp/net/cat11088210/index.html 昭和ポルノ史]』(2010)より</ref><ref name="kawamotosyowa">[[川本耕次]]『[https://amzn.to/35lL6uP ポルノ雑誌の昭和史]』([[筑摩書房]], 2011)</ref>。


1971年(昭和46年)、「下着と少女第一集」<ref>[http://www2.alice-novell.cc/pict/b5/index012.html B5版64ページの夢]</ref>。
1967年(昭和42年)[[ユーモアグラフ]]4月号に宣伝がある。外国雑誌の通信販売。


1973年(昭和48年)、この頃から東日販経路ではなく通販とアダルトショップに販路を絞る<ref name="4th"></ref>。
1971年(昭和46年)、[[ビニ本]]の第1号とされる「'''[[下着と少女]]'''」が一般書店売りの雑誌である『'''[[ワイルド・プライベート]]'''』の臨時増刊として出版<ref name="kawamoto"></ref><ref name="kawamotosyowa"></ref>。


1971年(昭和46年)5月頃、「'''[[下着と少女]] 第二集'''」の撮影。巻頭の半分は撮り下ろし<ref name="kawamotosyowa"></ref>。
1973年(昭和48年)、「'''[[下着と少女]] 第5集'''」の頃から東日販経路ではなく通販とアダルトショップに販路を絞る<ref name="kawamoto"></ref><ref name="kawamotosyowa"></ref>。
1975年(昭和50年)頃、「COME ON NOW」「ダイナミック・レジャー」といったシリーズ<ref name="kawamoto"></ref>。
1975年(昭和50年)、営業にいた[[森下信太郎]]が「[[グリーン企画]]」を創業<ref name="kawamoto"></ref><ref name="kawamotosyowa"></ref>。
1976年(昭和51年)、営業にいた黒川が「[[クロード・アイ]]」を創業<ref name="kawamoto"></ref><ref name="kawamotosyowa"></ref>。
1984年(昭和59年)、倒産<ref name="kawamotosyowa"></ref>。
==所在地==
*東京都中野区3-22-10、1967年(昭和42年)
*東京都渋谷区神宮前1-14-34 (1970頃)
==代表的な雑誌・書籍==
==代表的な雑誌・書籍==
===雑誌===
===雑誌===
*「下着と少女」
*『'''下着と少女'''』([[松尾書房]], 1971)
*「TEENS」
*『'''下着と少女 第2集'''』([[松尾書房]], 不明)
*「COME ON NOW」
*『'''下着と少女 第4集'''』([[松尾書房]], 不明)
*「ダイナミック・レジャー」
*『'''COME ON NOW 第1集'''』([[松尾書房]], 1975頃)
*『'''COME ON NOW 第2集'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''COME ON NOW 第3集'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''ダイナミック・レジャー 創刊号'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''TEENS ティーンズ Vol.3'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''TEENS ティーンズ Vol.5'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''TEENS ティーンズ Vol.7'''』([[松尾書房]], 1975)
*『'''COME ON NOW 第4集'''』([[松尾書房]], 1976)
*『'''CHECK IN 第1集'''』([[松尾書房]], 1976)
*『'''TAKE OFF テイクオフ 第1集'''』([[松尾書房]], 1976)
*『'''Sister Pair シスター・ペアー 第1集'''』([[松尾書房]], 1977)
*『'''TEENS ティーンズ Vol.9'''』([[松尾書房]], 1977)
*『'''CHECK IN 第2集'''』([[松尾書房]], 1977)
*『'''PLAYTIME プレイタイム 旅とロマンと少女と下着 創刊号'''』([[松尾書房]], 1978)
*『'''私の下着 創刊号'''』([[松尾書房]], 1977頃)
*『'''私の下着 No.2'''』([[松尾書房]], 1977)
*『'''私の下着 No.3'''』([[松尾書房]], 1978)
*『'''私の下着 No.5'''』([[松尾書房]], 1978)
*『'''CHECK IN 第6集'''』([[松尾書房]], 1978)
*『'''サークル CIRCLE No.4'''』([[松尾書房]], 1978)
*『'''TEENS ティーンズ Vol.14'''』([[松尾書房]], 1979)
*『'''OVER HEAT II'''』([[松尾書房]], 1979)
*『'''キャンパス III'''』([[松尾書房]], 1980)
*『'''下着エレガンス'''』([[松尾書房]], 1981)
*『'''中年の恋'''』([[松尾書房]], 1983)


===書籍===
===書籍===


==エピソード==
==エピソード==
*「下着と少女」は「ワイルド・プライベート」という一般書店売りの雑誌の臨時増刊号という扱いだった。[[松尾書房]]の雑誌で二年間にわたって掲載された写真を集めたもの<ref group="注">[[三崎書房]]の『Fresh! No,1』と共に東日販系の版元から既存雑誌の「臨時増刊」という形で出された。</ref><ref name="4th"></ref>。
*『'''[[下着と少女]]'''』は『'''[[ワイルド・プライベート]]'''』という一般書店売りの雑誌の臨時増刊号という扱いだった。[[松尾書房]]の雑誌で二年間にわたって掲載された写真を集めたもの<ref group="注">[[三崎書房]]の『'''[[Fresh! No.1]]'''』と共に東日販系の版元から既存雑誌の「臨時増刊」という形で出された。</ref><ref name="kawamoto"></ref>。
*「下着と少女」は30版25万部売れたと言われている<ref name="4th"></ref>
*『'''[[下着と少女]]'''』は30版25万部売れたと言われている<ref name="kawamoto"></ref>。一方で『'''[[ワイルド・プライベート]]'''』は創刊号が3,000部と売れない雑誌だった<ref name="kawamotosyowa"></ref>。
*デビュー前の[[宮下順子]]、芹明香も登場<ref name="4th"></ref>。
*『'''[[下着と少女]]'''』、『'''[[ワイルド・プライベート]]'''』共に、最初は取次経由の一般書店売り雑誌。その後、通販やアダルトスショップを販路に<ref name="kawamotosyowa"></ref>。
*カメラマンは鈴木重機やKUKIの中川氏<ref name="4th"></ref>。
*デビュー前の[[宮下順子]][[芹明香]]も登場<ref name="kawamoto"></ref>。
*[[グリーン企画]]の森川社長は、元[[松尾書房]]の営業<ref name="net">[[川本耕次]] 『昭和ポルノ史 [http://shadow-city.blogzine.jp/net/2010/06/post_7a81.html ネットゲリラ「エドプロと初期通販本版元」]</ref>。
*カメラマンは[[鈴木重機]]やKUKIの[[中川徳章]]<ref name="kawamoto"></ref>。


== 引用文献==
== 引用文献==
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==お役立ちweb==
==お役立ちweb==
*[http://blog.livedoor.jp/taiyoyaro/ 古書店 太陽野郎 地下のお店]
==つながり==
==つながり==
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[[Category:1970年代の出版社]]
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[[Category:総索引]]
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2020年4月27日 (月) 18:10時点における版

ワイルド・プライベート臨時増刊として1971年(昭和46年)に出版された『下着と少女
松尾書房から1980年(昭和55年)に出版されたビニ本キャンパス III
ユーモアグラフ1967年(昭和42年)4月号の松尾書房の広告
ユーモアグラフ1970年(昭和45年)9月号の松尾書房の広告
週刊実話1972年(昭和47年)10月16日号の松尾書房の広告

まつおしょぼう季節風書店にいた松尾洋三が1967年に創業した出版社。60年代は外国雑誌の通信販売をおこなっていたが1971年にビニ本の元祖ともいえる『下着と少女』を出版。「グリーン企画」「クロード・アイ」などが派生。1984年まで。

概説

1960年代から1980年代に活動した出版社。1971年にビニ本の元祖ともいえる『下着と少女』を出版し、やがて東日販経路ではなく通販とアダルトショップに販路を絞り70年代末からのビニ本ブームへとつながる。

歴史

1967年(昭和42年)頃、季節風書店の「100万人のよる」に関わっていた松尾洋三が創立[1][2]

1967年(昭和42年)、ユーモアグラフ4月号に宣伝がある。外国雑誌の通信販売。

1971年(昭和46年)、ビニ本の第1号とされる「下着と少女」が一般書店売りの雑誌である『ワイルド・プライベート』の臨時増刊として出版[1][2]

1971年(昭和46年)5月頃、「下着と少女 第二集」の撮影。巻頭の半分は撮り下ろし[2]

1973年(昭和48年)、「下着と少女 第5集」の頃から東日販経路ではなく通販とアダルトショップに販路を絞る[1][2]

1975年(昭和50年)頃、「COME ON NOW」「ダイナミック・レジャー」といったシリーズ[1]

1975年(昭和50年)、営業にいた森下信太郎が「グリーン企画」を創業[1][2]

1976年(昭和51年)、営業にいた黒川が「クロード・アイ」を創業[1][2]

1984年(昭和59年)、倒産[2]

所在地

  • 東京都中野区3-22-10、1967年(昭和42年)
  • 東京都渋谷区神宮前1-14-34 (1970頃)

代表的な雑誌・書籍

雑誌

書籍

エピソード

引用文献

注釈

  1. 三崎書房の『Fresh! No.1』と共に東日販系の版元から既存雑誌の「臨時増刊」という形で出された。

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